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56話 月並みな台詞 ページ6

『……ねぇ、ソラ?
ねぇ、ねぇっ、もっとこっち来てよぉ。』



『今更、何でそんなに恥ずかしがんのぉ…』



『もぉっ、何だよっ!
前はあんなにベッタベタだったジャンッ⁉』




………ここ数日




事あるごとに
繰り返されてた、俺のこんな台詞。




だって、おかしくないっ?
ソラは俺の、彼女でしょっ⁉




俺の膝に居座って
首に腕を回してたあの可愛い幽霊は



一体、どこ行っちゃった訳っ⁉⁉



そう
あの雪の日以来……



未だにソラは
俺との距離をなかなか縮めてはくれない。


なんかいい加減


恥ずかしがり屋さんにもさ
程って、もんが……




あるんじゃないの?




G「ねぇ、ソラ。」




だから
もう、そろそろ




G「……こっち、来てくんない?」




俺が寂しがり屋さんなの
知ってるでしょ?




G「もう俺、限界かも。」




そう言うと
ワザとらしく両手を広げて



''ここにおいで''



って、何も言わずに
俺は薄っすらと眼を閉じた。



……傾きかけてた
大きな夕陽は



まるで舞台の幕を降ろすみたいに



ゆっくり、ゆっくりと
そこに夜を、落とし始めてる。



もう、直ぐそこまで近く
夜の気配のその中で



……ふわりと



音も無く動く彼女の身体は



季節外れの
タンポポの綿毛みたいに



少しだけ
宙に浮いたかと思うと



すぽっと、俺の足の間に
その身体をちょこんと落ち着かせてた。



Y「……お邪魔します////」


G「ふふっ、いらっしゃい。」



そっと''触れる''様に



広げた両手で
彼女の身体を包み込むと



冷たい彼女の両腕が
優しく俺の首に回された。




G「ありがと、ソラ…」




そんな風に



2人して
恥ずかしそうに見つめ合えば




『あぁ、このまま時間が、止まれば良いのに。』




なんて、月並みな台詞が
思わず頭を過ってしまって……




あぁ、俺も、意外に平凡な
ボキャブラリーの持ち主だったんだなっ?




なんて自分を
クスッと笑って、みたりした。

57話 Y 膝の上の風景→←55話 Y やっぱり貴方は…



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設定タグ:ジヨン , G-DRAGON , BIGBANG   
作品ジャンル:恋愛
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うずら(プロフ) - まりさん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます!!他の作品も読んでいただいてるんですね(*´Д`*)まりさんの様に楽しんで下さる方が居ると思うと頑張れますッ!! (2019年7月12日 21時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 最高です、、、めちゃくちゃ泣きました。。。他の作品も更新楽しみにしてます! (2019年7月12日 11時) (レス) id: 50b87f1970 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - なすぴさん» その言葉に私が感動ですッ号(┳Д┳)泣 更新がんばりますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです! (2019年1月15日 14時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
なすぴ(プロフ) - 感動!!!!更新ずっと待ってます!! (2019年1月15日 10時) (レス) id: 10ff8b7314 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ことりさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです(^-^) (2018年10月2日 7時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うずら | 作成日時:2018年5月24日 15時

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