55話 Y やっぱり貴方は… ページ5
抱えた膝の上に
ちょこんと乗っかった、彼の小さな顔。
……そんな
子犬の瞳して見つめられたら
「ダメっ！」
なんて
私が言える訳ない事を
絶対にこの人は、分かってる…。
Y「ジヨンって、やっぱり確信犯。」
G「ははっ、何だよそれ？」
少し可笑しそうに
彼は、そう言って笑うと
冷たい砂で、赤く染まった両足を
寒そうにモゾモゾって、擦り合わせた。
Y「……寒そう。」
G「んっ？」
Y「足、凄く冷たいでしょ？
ジヨンがまた、風邪引いちゃったら困るよ。」
G「……そしたら
ソラにまた看病して貰えるじゃん。」
帽子とマスクで
殆ど隠れた彼の顔は
『ねっ、そうでしょっ？』って
きっと意地悪に笑ってる。
Y「……ほらっ、やっぱり確信犯。」
G「だから、それ何なのっww？」
Y「だって、ジヨンはいつも
私が断れないの知っててお願いしてくるでしょっ？」
G「はぁ〜っ？そんな事ないじゃんっ
ソラはちっとも俺のお願い聞いてくんないよっ…」
Y「えっ、そんな事ないじゃんっ！」
G「……ホントに？」
Y「……うん、ホントに。」
G「じゃあ俺のお願い、ちゃんと聞いてくれるの？」
Y「うん、私に出来る事ならねっ。」
……ねぇ、ジヨン？
考えてみたら
幽霊の私が貴方にしてあげられる事って
一体、何だろう？
私はあの日から
貴方に与えられるばかりで
それに釣り合う何かを
貴方に一度でも、返せた事はあったのかな？
Y「……なんか、ちょっと不安。」
G「ははっ心配すんなよっ？
マジで全っ然っ、大した事じゃ無いからっ」
ゆっくりと
沈み始めた太陽が
私達の夕焼けを
少しずつ、少しずつ……
海の向こうに、手繰り寄せてく。
G「いい？あのね…」
Y「……はい。」
軽い緊張さえも感じる私の耳に
とんでもなく可愛い
ジヨンの小さな耳打ちは
潮風みたくヒソヒソと……
私の耳を
くすぐった。
G「前みたいにさ、もっと俺に、くっ付いて来てくんない？」
ねぇ
やっぱり貴方は
……確信犯、でしょう？
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うずら(プロフ) - まりさん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます！！他の作品も読んでいただいてるんですね(*´Д｀*)まりさんの様に楽しんで下さる方が居ると思うと頑張れますッ！！ (2019年7月12日 21時) (
レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 最高です、、、めちゃくちゃ泣きました。。。他の作品も更新楽しみにしてます！ (2019年7月12日 11時) (レス) id: 50b87f1970 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - なすぴさん» その言葉に私が感動ですッ号(┳Д┳)泣 更新がんばりますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (2019年1月15日 14時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
なすぴ(プロフ) - 感動！！！！更新ずっと待ってます！！ (2019年1月15日 10時) (レス) id: 10ff8b7314 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ことりさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(^-^) (2018年10月2日 7時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うずら | 作成日時：2018年5月24日 15時
