70話 ごめんな。 ページ20
ねぇ、ソラ
俺を愛してるって言って
この現実と
向き合う勇気を
今すぐ俺に頂戴よ……
ヨロヨロと
力無くしゃがみ込んだ床の上
ここから俺を
奮い立たせられるのは
きっと、ソラだけだよ。
G「ねぇ、俺を愛してる？」
俺はソラの事
何かもう、恥ずかしいぐらいに愛してるよ。
Y「うん、当然でしょ？」
G「''うん'' じゃ分かんないよ…
1回だけ言ってみて？」
''心が通じ合ってるなら言葉は要らない''
何て、たまに
超能力者みたいな事言いだす奴が居るけど
そんなのは恋愛ドラマや
むず痒いラブソングの中だけの話でしょ？
正直
実戦向きじゃ無い。
だって実際っ、好きな相手に
直接伝えて欲しい気持ちって多く無い？
それに
何より俺は
言葉の持つ力を、信じてるから……
ソラは知ってる？
大切な言葉には魂が宿るんだよ。
それが特別な人からの
特別な言葉なら、尚更じゃない？
G「俺を、愛してる？」
Y「……うん…愛してる。」
だから
その特別な言葉に
ソラの魂を宿して俺に頂戴よ……
G「もっと言って。」
Y「……1回だけじゃ、なかったの？」
G「やっぱ、足んない。
ねぇ、もっと言って…俺を、愛してる？」
……例えば
この両手に余る程？
ううん、それでも
まだまだ足んないよ。
何気なく片手を突っ込んだ
ポケットの中に…
お気に入りの詩集の
しおりのページ
ゴロンと寝転がった
ベッドのシーツの間から
ここにも
こんなトコにもって……
お前の居ない寂しさなんか
すっかり俺が忘れちゃうくらい
１つでも多く愛を
俺んとこに、置いてってくれよ。
Y「ジヨン、愛してる…愛してるよ…」
本当は自分が
誰よりもソレに怯えてた筈なのに
ソラはそうやって
臆病な俺に
愛を囁き続けたんだ……
……ねぇ、ソラ？
君を好きになってから
『もう、何もかも
失くしたって構わない』
そんな風に思えた瞬間が
何度もあったよ…
今まで俺が
築き上げてきた地位や名声
ビルや、車に
目ん玉飛び出る程の貯金残高も。
『君と生きる事』
それと引き換えになら
その全てを差し出す事すら厭わないと…
子供染みたイカれた発想でも
俺は本気だったんだ。
……それなのに
ごめんな。
俺は自分が
怯える事に手一杯で
君がくれる、その優しさに
ただ甘える事しか、出来ないで居たんだ。
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うずら(プロフ) - まりさん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます！！他の作品も読んでいただいてるんですね(*´Д｀*)まりさんの様に楽しんで下さる方が居ると思うと頑張れますッ！！ (2019年7月12日 21時) (
レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 最高です、、、めちゃくちゃ泣きました。。。他の作品も更新楽しみにしてます！ (2019年7月12日 11時) (レス) id: 50b87f1970 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - なすぴさん» その言葉に私が感動ですッ号(┳Д┳)泣 更新がんばりますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (2019年1月15日 14時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
なすぴ(プロフ) - 感動！！！！更新ずっと待ってます！！ (2019年1月15日 10時) (レス) id: 10ff8b7314 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ことりさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(^-^) (2018年10月2日 7時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うずら | 作成日時：2018年5月24日 15時
