69話 隠し事 ページ19
俺は、その日
眠る事が出来なかった。
少しでも
眠ってしまえば
このままソラが
消えて無くなってしまいそうで…
一晩中
広いベッドに
小っこく身体を寄せ合って
寝息を立てるフリしながら
ただ、ひたすら
朝の訪れを、待っていた。
「………はっ？……何それ。」
''ソレ''を見た瞬間
思わず俺は、ソファから立ち上がってた。
自然と口から
そんな言葉がこぼれ落ちたけど
『イヤっ、ちょっと待って
意味分かんないんだけどっ⁉』
『お前のその手
どうなっちゃってんだよっ⁉』
頭で処理しきれない驚きに
思い浮かんだ
そんな疑問を投げ掛ける事も出来なくて
色んな感情が一瞬で
ぐちゃぐちゃに混ざり合うと
……俺は
その場にヨロヨロって
なんとも、カッコ悪く
しゃがみ込んでしまった。
Y「ジヨン…。」
俺を気遣う様な
不安げなソラのその声は
何故か
やたらに冷静で
………あぁ、そっか
コレだったんだ。
彼女は、コレを隠してたんだ……。
って、俺はやっと
ソラの隠し事に気が付いた。
あの日ソラは
甘えてたんじゃ無かった。
1人ぼっちで怯えてたんだ……
G「どうして、言ってくれなかったの？」
力無く
本当に力無く、俺がそう呟けば
「ごめんなさい」って
彼女も俺と同じ様に
ポツリと、そう、呟いた。
G「謝るくらいなら
初めから言ってくれよ。」
Y「……本当に、ごめんなさい。」
消え掛けた
その『両手』を
ソラは気まずそうに……
俺の目から遠避けるみたく
身体の後ろに追いやると
Y「初めはね、隠し通せるって…思ってたの…」
少し情けない様な
そんな表情で、ソラがそう言うから
G「……バカじゃねーの」
Y「へへへっ、バカなの。」
G「おまけにドジ。」
Y「……うん。」
G「想像力が足ん無い。」
Y「………。」
G「成り行き任せっ」
Y「………ちょっ」
G「向こう見ず。」
Y「ちょっと、言い過ぎっ」
G「俺を愛して無い。」
Y「……えっ？」
G「それとも、俺を信じてない？」
思いつく
その全てを……
ソラの情けない顔に
俺は投げ掛けた。
Y「な、なんで、そんな事言うのっ
そんな訳無いでしょっ⁉⁉」
……うん、大丈夫
本当はちゃんと分かってる。
だけど
1度だけ聴かせてよ
そうすれば、臆病な俺でも
''ソレ''としっかり
向き合う事が、出来るから。
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うずら(プロフ) - まりさん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます！！他の作品も読んでいただいてるんですね(*´Д｀*)まりさんの様に楽しんで下さる方が居ると思うと頑張れますッ！！ (2019年7月12日 21時) (
レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 最高です、、、めちゃくちゃ泣きました。。。他の作品も更新楽しみにしてます！ (2019年7月12日 11時) (レス) id: 50b87f1970 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - なすぴさん» その言葉に私が感動ですッ号(┳Д┳)泣 更新がんばりますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (2019年1月15日 14時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
なすぴ(プロフ) - 感動！！！！更新ずっと待ってます！！ (2019年1月15日 10時) (レス) id: 10ff8b7314 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ことりさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(^-^) (2018年10月2日 7時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うずら | 作成日時：2018年5月24日 15時
