63話 Y 型どる『要素』 ページ13
透明なガラスのボウルの中で
「ビチビチ」に跳ねる車海老に……
もう私の目は釘付けだったっ。
G「ほら、こうやって
紹興酒の中で、海老が酔っ払うの待つんだよ。」
Y「えっ！海老って酔っ払うのっ？」
G「ん〜、さぁ？
海老になった事ないから分かんなぁいww」
用意された2組の食器に
真っ白なフキン…
取り分けられる料理だって
もちろん2人分で
素顔丸出しの『じーどらごん』は
それを見て、どこか満足げにフフフと笑ってる。
この様子だと……
彼はもう
何かを吹っ切ってしまって
ただ、ひたすら
私と過ごす、この時間だけ
ただ、それだけを
大切にしようと、してくれている……
彼の態度に
改めてそれを感じると
胸の奥を、ギュッと握り締められる様な
……そんな感覚がした。
それは
少しだけ苦しい様な
切ないくて、甘い……
幸福感だった。
Y「ねぇ、ジヨン」
G「何？」
Y「今日は、ありがとうね……
すごく、楽しかった。」
……相変わらず
隣の席のおばさんは
何かおかしなモノでも見つけた様に
チラチラと
彼の事を盗み見ていたけど
私がソレを気にする事は
もう無かった。
彼と同じ様に
今だけを
2人の時間だけを
ただ、見つめればいいと思った。
G「なんか止めてよ…
そんな事言われちゃうとさ
俺達のデートが、もう終りみたいじゃない？」
他人にどう思われようが
彼が『彼』であるという事
それに何ら変わりは、無いんだから。
Y「だって、本当に楽しかったから…つい。」
G「家に帰るまでが遠足だって
そう、学校で教わらなかったワケっ？？」
恥ずかしがり屋で
お天気屋。
気難しいけど
優しくて…
ひた向きな、努力の天才？
Y「何、その例えww」
G「家に帰るまでがデートって事でしょっ」
彼を型どる
その、全ての『要素』
''ソレ''は唯一、私に許された
あの世への『手土産』みたいなものだ。
たとえ遠く離れても
''ソレ''を思い出せば
私はいつだって
貴方に逢う事が出来るでしょ？
Y「あっ、見てっ
海老がもうベッロンベロンなってる！」
G「はははっ、本当にベッロンベロンだっ」
……そんな風に思えば
G「うわッ…ちょっと待ってっ、まだ動くじゃんッッ
なにっコイツ、めちゃ強よくなぁいっ⁉ww」
Y「あははははっ、ビビってるww」
残された
彼との僅かな時間を
泣いたりしないで……
きっと笑顔で
過ごせていけると、思うから。
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うずら(プロフ) - まりさん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます！！他の作品も読んでいただいてるんですね(*´Д｀*)まりさんの様に楽しんで下さる方が居ると思うと頑張れますッ！！ (2019年7月12日 21時) (
レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 最高です、、、めちゃくちゃ泣きました。。。他の作品も更新楽しみにしてます！ (2019年7月12日 11時) (レス) id: 50b87f1970 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - なすぴさん» その言葉に私が感動ですッ号(┳Д┳)泣 更新がんばりますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (2019年1月15日 14時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
なすぴ(プロフ) - 感動！！！！更新ずっと待ってます！！ (2019年1月15日 10時) (レス) id: 10ff8b7314 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - ことりさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(^-^) (2018年10月2日 7時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うずら | 作成日時：2018年5月24日 15時
