クォン・ジヨン氏の憂鬱。2

51話 何処に行きたい？ ページ1

……仕事の出来る俺のマネが
必死に調整した、キッチキチのスケジュールと



同じくっ、仕事の出来る
俺の頑張りのお陰で



諦めかけてた
ソラとのデートの約束…



それをどうにか
破らずに済む事になりそうだっ。





「昼過ぎには、帰れるっ！」





そう言って、シャワーの髪も乾かないうちに
家を飛び出したものの……



実際、俺が家に戻れたのは、午後2時近くで



玄関の扉を開くと
俺が予想してた通り……



頬っぺたに
肉まんを２つくっ付けたみたいな顔したソラが



ポツンと
その場に、腰を降ろしてた。



Y「もぉ〜っ、遅いよぉ
少しだけ、心配しちゃったじゃんっ！」


G「……怒んないでよぉ、ごめん。」



俺は素直に
そう言って謝りながら


ソラの隣に座り込むと
まん丸に膨らんだ、その頬っぺたを



ツンツンと
指でつつく''フリ''をした。



G「ほらっ、何処行くかちゃんと決めたの？」


Y「………うん。」


G「ふふ、何処に行きたい？」




本当なら……
君が望む場所すべて



何処へだって、連れて行ってあげたい。



だけど、それを



''俺達の時間''は、許してくれない。




……もしも




もしも、このまま
君を何処かに連れ去って



神様でさえ見つけられない



そんな場所へ
君の事を、隠してしまえるなら……




そんな場所が
もしも、この世界にあるとするなら……




迷わずそこへ
……俺は君を、連れて行くのに。

52話 裸足→

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