rainy day 2 (ページ10)

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60話マネージャーとしては。ページ10

『……マネージャーという僕の立場では
そんな状況に目を瞑るなんて事、出来ません。』

……俺のマネージャーになって、今年で4年目
気を許してるし、俺の事ちゃんと理解してくれてる

何より真面目で仕事熱心で
そう言うトコ、やっぱ気に入ってる。

「聞かなかった事にして。」

俺の苦し紛れの台詞に
そんなマネから返って来た台詞が、それだった。

D「……じゃあ、報告すればいいよ
ただ俺の気持ちは変わら無いと思うけどな。」

ひょっとしたら理解してくれるかもしれ無い
少しだけそんな、甘い考えがあった。

マ「……テソンさん、頑固だから。」

D「頑固とかっ、それは話が別だろッ？
俺の気持ちの問題だよっ‼」

「……やっぱり、話すんじゃ無かったっ。」

マ「………はぁ～、テソンさん…
僕の話も、最後まで聞いて下さいよ。」

D「………。」

マ「マネージャーとしては…反対です
あくまで、マネージャーとしてはっ、です。」

D「……何だよ…それ。」

マ「テソンさんって
実は案外したたかだし、計算高い人でしょ？
…あと、凄く優しいかと思いきや冷たい所も…」

D「何？さり気無く悪口いってるよね？」

マ「悪口じゃないですよ！
僕はテソンさんのそう言う所が意外に好きです！」

……いや、それ悪口でしょww

マ「なんて言うか、この話に正直驚いてるんです
……僕、きっとテソンさんは
スキャンダルって言葉を出せば引くと思ってました。」

「……いつも、何を優先させるべきか
しっかりと決めてる人だから。」

D「…何が言いたいんだよ。」

マ「いやっ、柄にもなく突っ走ってんなぁって…
個人的には、応援したい気分ですよ。」

D「……からかってんの？
それとも、本気で言ってんの？」

マ「からかってなんかいませんよ！
やだなぁ、4年も一緒に居るんだから
……応援したくなるのは当たり前じゃないですかっ。」

D「さっきはめちゃくちゃ反対してたろっ⁉」

マ「当たり前ですよっ‼
勿論マネージャーの僕は猛反対してます。」

D「……。」

マ「どちらにしても
その人に一度お会いして、話をさせて下さい。」

D「…何、それはマネとして？俺の…友達として？」

マ「うーん……
それは、その人次第ですね。」

「僕の最優先事項は
テソンさんを守る事ですから」

「少しでもおかしな人なら
勿論、黙ってるつもりはありませんよ？」

……真面目で仕事熱心で
今年で4年目の俺の友達は、そう言って笑った。