rainy day 2 (ページ39)

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88話『ハナとの情事』ページ39

D「ねぇ、ハナ。
……俺のベッドの中で、何してたの？」

Y「……えっ⁉」

D「驚いちゃったよ。」

Y「あっ、あのっ
ごめんなさいっ、つい寂しくなっちゃって…」

D「はぁ～っ、まったく
ハナって、以外に悪い子だよね？」

Y「ほ、本当にごめんなさいっ」

D「そんな悪い子には
やっぱり、お仕置きが必要だな。」

……そう言うと

俺は柔らかいベッドに
勢いよくハナを押し倒してから

Y「キャッ‼」

その細い身体に跨って

彼女の自由を
簡単に、奪い去ると

ハナの頬から首筋を
ゆっくりと指でなぞった。

Y「テソン、君……」

見下ろした彼女に感じる
微かな征服感と興奮で

少しだけ唇を
小さく、噛み締めると

Y「ダメだよ…」

って、掠れそうな声が
ハナの口から、こぼれた。

D「……何が、ダメなの？」

そんな恥ずかしそうな顔してる癖に

本当は『俺の事』
欲しくて堪んないでしょ？

ハナは、嘘がつけない。

D「ハナ、言ってみてよ
俺に、どんなお仕置き、して欲しい？」

ちゃんと言わなきゃ
『あげないよ。』

Y「……意地悪、言わないで。」

D「はは、馬鹿言うなよ。
ハナのが俺より、よっぽど意地悪だ…」

俺を呑み込んだ
深くて長い、ハナの吐息が

何時迄も
耳に残ってる……

『はぁ、はぁ。』

って、2人の息遣いに
肌の打つかる感覚が妙にリアルで

俺の下で規則的に揺れる
ハナの身体は

ブルって一瞬
身震いする程、綺麗だった。

……結局

この『ハナとの情事』は

朝の8時に、セットされたアラームで

それは、それは、呆気なく
強制的に、その終わりを迎えたんだけど

このままじゃ、どんな顔して
ハナを見ればいいのか分かんなくて

冷え切った、冬の朝。
俺は自ら望んで

冷たいシャワーを、頭から思いきり浴びた。

のぼせ切ったこの頭と
身体を冷やすには

D「……コレが、丁度いい温度だ。」

あんな夢の余韻を、洗い流すのは
かなり惜しい気がするけど

残せばきっと

D「…………。」

きっと、俺は……

そんな、バカバカしい
欲望を含んだ、冷たい水が

俺の身体を伝っては
バスルームの床に、大きな水溜りを、作ってた。