rainy day 2 (ページ2)

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52話ハナ以外。ページ2

S「わっ‼本当に来よったッッ‼‼」

D「何だよ、それ…来ない方が良かった？」

S「やっ、珍しッッて思って。
まず誘っても来ない人だからっヒョンはっww」

D「……たまには、いいでしょ。」

確かにそうだな…
この場所じゃなきゃ、来なかった筈だ。

S「じゃーっ飲みましょーっ♪♪♪♪」

ゆったりとした大きなソファに
ドサって腰を降ろすと

テーブルに置かれたワインボトルを手に取って

スンリがグラスに
それをトクトクと注いだ。

D「…ねぇ、スンリと俺だけなの？」

S「はい、今日はぁ
俺がテソンヒョンを慰める会なんですよっ。」

D「はっ、何それ？」

S「やだなぁ～、忘れちゃったの？
前に言ってたじゃないすかぁー、その時は慰めてって。」

「最近ヒョン元気無かったから…
まさに今が、その時かなって思ってっ⁉⁉」

D「………。」

スンリ、俺の『その時』は
もう半年も前の事だったんだけどな？

ふふふっ、ホント憎めない奴だよ、まったく。

D「……はは、ありがとう。」

S「じゃあ、乾杯しましょか？」

D「あ～っうん、乾杯っ。」

軽くグラスを合わせると
俺はその中のワインを一気に飲み干した。

S「…ねぇねぇ、ヒョンっ
じゃあ今から、女の子呼びましょっかっ♪♪」

D「………。」

女の子かぁ……
たまにはいいのかも

べろべろに酔っ払って羽目を外すのもいい。

D「うーん、どんな子？」

S「えッッ⁉ウッソッ呼ぶのッッ⁉⁉」

D「何だよっ、ダメなのッッ⁉」

S「……いやっ何か僕は、ヒョンが心配だなぁ。」

別に特別な事、言ってる訳でもないだろ？

D「いいから、早く呼んでよっ！」

S「あぁ…はいはい……
どんな感じの子がいいんすかぁ？」

………どんな子？
そんなの、決まってるよ。

栗色の長い髪に
綺麗な眼と、可愛いおデコ

いつでもお腹を減らしてて

「テソン君」って
恥ずかしそうな笑顔で、俺に微笑みかけるんだ。

……そんな子がいい。

じゃなきゃ……

D「……どんな子でも、いいよ。」

ハナ以外なら
どんな子だって構わない。

ハナ以外なら
……それが誰だって、同じなんだから。