夢で逢えたら。2 (ページ40)

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90話Ｄページ40

……締め切られたカーテンの

細い隙間から…

窓の外の、真っ白な雪景色が見える…。

彼女の肩越しに見る
その景色は…

俺が、この部屋で見た
今までで…1番綺麗な景色だと思った。

Ｄ「…寒く、ない？」

Ｙ「…うん…大丈夫。」

…広いベッドの真ん中に
向かい合って座らせた

…彼女のシャツのボタンに
そっと手を掛けると

ピクッと身体を強張らせるのが分かった。

Ｄ「…嫌？」

…なんで
そんな不安な顔して、俺を見るの？

…焦り過ぎてる？
俺を怖がってるの…？

Ｄ「……やっぱり…止めようか？」

彼女の頬に、そっと手を当てて
なだめる様に話しかける。

Ｙ「…違う…違うの…。」

Ｄ「……？」

Ｙ「私っ…私ね…」

『…傷が、あるの…
消えない傷が…私のここに…。』

…そう言うと

彼女は…
俺の手を、優しく両手で掴んで

自分の胸元へ…

静かに、押し当てた。