夢で逢えたら。2 (ページ39)

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89話Ｙページ39

ねぇ…
はしたないと…思う？

突然、こんな事を言うなんて…

軽い女だと思う？
簡単な女だと…思ってる？

…でも、でもね

貴方に…
見せておかなきゃ、いけないの…。

Ｄ「……俺は、意外と欲張りなんだよ…？」

「見たら、きっと…欲しくなる。」

Ｄ「…いいの？貰っちゃうよ…？」

彼は…少し困った様な
苦しい様な…そんな顔して私を見てる…。

…本当に、貰ってくれるの？
私の、全てを見ても…変わらない？

…怖いの…堪らなく。

今にも、震えて出してしまいそうな程…。

Ｙ「…うん…あげるよ…。」

…全てをあげる
私の全部を、貴方にあげてもいい。

頭の先から、爪の先まで…
貴方が望むなら…

望んでくれるなら…。

…彼の身体が少しだけ離れたと思った瞬間
フワッと私の身体が宙に浮いた。

あぁ…あの日みたい……

こんな風に、彼に抱っこされて
明るいリビングを抜けて

彼の、柔らかいベッドに寝かされた…

…そうだった
あの日、私の心は奪われたんだ…

…明るいリビングを抜けて

真っ暗な寝室。

枕元の小さな照明。

『トスン』と
優しく…私をベッドに下ろす彼。

『…あの日みたいだね。』

少し、照れた様に笑った彼は

また…
ゆっくり私に、キスをした。