夢で逢えたら。2 (ページ38)

今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:13,249 hit

88話Ｄページ38

『サランへ…。』

…その言葉は
俺の口から、自然とこぼれ落ちてた。

…まるで呼吸をする様に

それが、当然の事の様に……

俺は、君に
愛を囁いていた。

『私もよ…テソン。』

…うん、知ってるよ…そんな事。

だから…
そんな目をして、俺を見ないでよ…

我慢、してあげられなくなる

…大切にしたいんだよ。

君の全てを、守ってやりたいと思う気持ちと…
君の全てを、奪ってやりたいと思う衝動が

俺の中で爆発しそだ。

ねぇ…
どうしたらいい？

唇を離した
彼女の顔が、直視出来なくて

俯いたまま…
その肩に顔を埋めて

彼女を抱き締める腕に、少し力を入れた。

Ｄ「…いい匂い。」

ポツリと呟いた…
その言葉に、応える様に

彼女の手が
ゆっくりと動いて、俺の頭の上に

ポンって乗っかる…

Ｙ「…テソン…」

Ｄ「…何？」

Ｙ「……テソン…。」

Ｄ「…何だよぉ～。」

顔を埋めたままで
何度も俺の名前を呼ぶ彼女の言葉に

耳を傾ける。

Ｙ「…私ね…。」

Ｄ「…？」

Ｙ「私…貴方に、見て欲しいの。」

Ｄ「…何、を？」

…俺は、いつでも君を見てるよ？

『私の身体を、貴方に…見て欲しい。』

彼女の、その言葉に…

思わず顔を上げた俺は
きっと、とんでもない顔してただろ？

不意打ちの興奮に
一気に肌が泡立つと…

少しずつ
収まりかけてた

俺の中の
欲望の塊みたいな物が

ザワザワ音を立てるように
再び、形作られるのを感じてた…。