こじらせ男子。

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善逸と恋仲になって数週間が経ち、
すっかり私の中での生活は善逸が中心となっていた。


例えば、そう。昨日の任務前なんかは、


「や"ーだ"ー！！行きたくない"！！Aちゃんと一緒にいたいんだぁ"ぁ"！！(泣)」


善逸と合同任務にならないときが多いので
そのときは必ずと言っていいほど駄々をこね始める。


『善逸、私は善逸のこと大好きだよ。だから任務頑張ったら一緒に出かけようね！』

そしてそんな善逸をなだめるのだ。

「頑張ります！！///」

だけど単純だから扱いやすくて助かる。



そして任務から帰ってくればこんな日もある。


「Aちゃーーん！！！(泣)」

『なに？どうしたの？』

「俺頑張ってきたよぉ"！ねえ！俺を褒めてぇ"！Aちゃんに褒めてくれたら今体中痛いのが吹っ飛んじゃうからさぁ"ぁ"ぁ"」

『善逸えらいね！よく頑張ったよ！』

善逸の黄色い頭をヨシヨシ撫でると、彼は顔を真っ赤にして嬉しさのあまりピョーン！と飛び跳ねて喜んでいた。

またしても単純だから扱い方がわかれば特に問題はない。


あと最近ではこんなこともあった。


「Aちゃんあいつには気をつけろよ！」

『あいつって？』

「宇髄天元だよ。普段祭りの神とか意味わかんねーこと言っててやばい奴なんだ！しかも化粧とったら普通に男前でふざけんじゃねーよ！だからあいつに言い寄られたりしても絶対に、」

「ぁあ"？お前なに地味なこと言ってんだよ」

「ギャッッッ！！！」

振り向くと気配を消してその話を聞いてた宇髄さん。
そのあと思いっきり宇髄さんに殴られてたなー。

そう。なんだか他の男性と仲良くなるとヤキモチを妬くようになった(善逸しか興味ないのに、)


そんな一連を知ってる人達は、

「本当にあいつでいいの？(汗)」

とよく口を揃えて聞かれることもある。


でも…


「Aちゃーん！！」

『なになに？』

「これあげる！！」

そう言ってニコニコして差し出してくれたのは可愛らしいお花。

「このお花見つけたとき可愛くてAちゃんに見せたいって思ったんだ。今度このお花が咲いてた所に連れて行くよ〜」

少し照れくさそうにふわりと笑う善逸。
そんな善逸を見てると私もつられて微笑んじゃう。


『ありがとう。楽しみにしてる！』


確かに泣き虫でヘタレな所も多いけど、

そんな所含めて私は善逸のことが大好きだ。


『ふふ、いい香りする』


お花の優しい香りがなんだか善逸と似ててまた笑顔が溢れたのでした。



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