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善逸が戻ってきて嬉しいはずなのにどこかもやもやしてる自分がいる。
もやもやの理由は分かってる。
でも今さら、なんて聞けばいいのかもわかんないし、
もしそれが事実でその子の代わりに私を選んだだけだとしたら…。
でも善逸の言葉を信じたい気持ちのほうが大きいからやっぱり、聞かなかったことにしようかな。
もう頭の中でぐるぐるぐるぐる、
そんなことを思っていた私に隣で一緒に歩いてたはずの善逸が私の手を握り立ち止まった。
「Aちゃん、ちょっと散歩しない?」
『あ、うん…』
あ。気づかれちゃったかも…。
善逸のちょっと困った笑顔を見て私にもわかった。
ーーーーーーーーーー……
しばらく道なりを歩いたら、
長椅子があったのでそこに腰をかけると善逸が話し始めた。
「えっと、まず一番に言いたいことは俺の好きな人は本当にAちゃんだけだよ」
そう呟く善逸。
やっぱり私の気持ちの音聞こえてたんだな。って思ったのと同時にじゃぁあの言葉はなんだったんだろう。って少し疑問に思った。
けれど善逸はその疑問にもすぐに気づいてて、
「ごめん、あれはあいつらに嘘ついたんだ。ちゃんと自分の口からAちゃんに好きって伝えたくて口封じのつもりで言ったんだけど。でも炭治郎も鼻が利くからあのあとすぐバレちゃうし、伊之助はもともと知ってたから結局意味なかったけどね…(笑)」
結局Aちゃんに不安を与えただけになっちゃってごめん…。
そう言って善逸は私の頭をポンポンと優しく撫でながら優しく微笑みかけてくれた。
もやもやとしてたわだかまりが一気に晴れた感じで、ホッとしたのもあったのかまた涙が溢れそうになった。
「Aちゃんてこんなに泣き虫だったっけ?」
善逸はなにやら嬉しそうにギュっと私を抱きしめてそう呟いた。
…善逸のせいだよ。
こんなに好きにさせるんだから。
なんて思いつつ、ギュっと私も善逸の背中に腕をまわし抱きしめた。
「これからは言いたいこと我慢しないこと。俺達、恋仲になったんでしょ?」
恋仲っていう響きに、
なんだか改めて実感して恥ずかしいのもあったけど、
あー。私達、本当に恋仲になれたんだ。
なんだかより愛しさが溢れ出てさらにギュっと強く善逸を抱きしめると、
それに答えるかのように善逸も私の頭を抱き寄せてはヨシヨシと頭を撫でてくれた。
「俺さ、絶対Aちゃんから離れないから」
うん。善逸。私、信じてるよ。
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miho。(プロフ) - ごぉどさん» ありがとうございます!なかなか更新できなくてすみません(泣)頑張るので待っていてくれたら嬉しいです! (2019年12月20日 17時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
ごぉど - 善逸と主人公の可愛さにきゅんっとしました!これからも頑張ってください! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 7d71dbb584 (このIDを非表示/違反報告)
miho。(プロフ) - あかはねさん» こんな嬉しいお言葉!ありがたいです!!めっちゃやる気出ました(笑)頑張りますね! (2019年12月3日 23時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
miho。(プロフ) - しょへまるさん» わー!ありがとうございますー!!めっちゃやる気出ました(笑)頑張ります!← (2019年12月3日 23時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
あかはね(プロフ) - ピュアッピュアでめっちゃキュンキュンさせてもらいました…!善逸くん可愛いしかっこいいとか最高かよ…← 続き待ってます! (2019年12月3日 22時) (レス) id: e76134e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miho | 作成日時:2019年11月21日 15時