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ーん…
ーちゃん……
あれ、遠くから私を呼ぶ大好きな人の声がする。
でも、善逸は隣にいるはずなのに…。
ーーーーーーーーー……
ぱちっと目を開くとそこには見覚えのある風景があった(ここは…蝶屋敷?)
「Aちゃん…!!」
あれ、善逸…?
手元のほうに目線を向けると、そこにはポロポロと涙を流しながら心配そうに顔を覗き込む善逸がいた。
驚いてバッと上体を起こすと、
「良かった…!意識が戻って本当に良かった…!」
そう言いながらぎゅーっと私に抱きつく善逸にいきなりのことで恥ずかしさとまだいまいち状況が掴めてないのとでもう頭の中がごちゃごちゃだった。
「Aちゃん、鬼のせいでまったく意識がなくて俺、本当に怖かったんだからな…!!(泣)」
そう言って抱きついたまま、うわーんと泣く善逸。
まるで子どものように泣きじゃくるからなんだかとても愛らしくて可愛くて、
無意識に善逸のさらさらな綺麗な髪色をいつの間にか撫でている自分がいた。
『心配させてごめんね、』
「…いいよ、生きていてくれたんだから…」
善逸はそう呟きながらさっきよりぎゅーっと強く抱きしめてくれた。
その力強さに、今の状況が現実なんだととても恥ずかしくなってきて、きっと今の私は顔が真っ赤なんだろうな。
すると、善逸がなにかを思い出したかのように声を上げて抱きしめられてた腕がほどかれた(あ。やばいやばい!顔見られちゃう、)
「そういや、Aちゃん。寝てるとき俺の名前呼んでたけどなんか夢でも見てたの?」
ちょっとなんか得意げな顔して私を覗き込む善逸(あ。今私の音聞いてるな!///)
なんだか今日はいつもより善逸との距離が近くて、あーもぅ。ドキドキしっぱなしだ。ずるいなぁ。
真っ赤な顔を隠すように自分の両手で両頬を当てながら、
『うん、幸せな夢だよ』
恥ずかしくて顔を少し伏せながらそう答えた。
夢の中では善逸と恋仲のように、
ずっと手を繋いだりぎゅっと抱きしめ合ったり、
ほんとに幸せだったの。
現実でも善逸と恋仲になれたらいいな〜。
なんてちょっと欲が出てきちゃって、あーもぅ。ほんと恥ずかしいな。
「…じゃぁ、現実でもそうなろうよ」
突然そう呟く善逸に、
ついびっくりしちゃって思わず善逸の顔を見上げると
善逸も顔が真っ赤になってて照れくさそうに頭をくしゃくしゃしながら真っ直ぐ私を見つめてた。
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miho。(プロフ) - ごぉどさん» ありがとうございます!なかなか更新できなくてすみません(泣)頑張るので待っていてくれたら嬉しいです! (2019年12月20日 17時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
ごぉど - 善逸と主人公の可愛さにきゅんっとしました!これからも頑張ってください! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 7d71dbb584 (このIDを非表示/違反報告)
miho。(プロフ) - あかはねさん» こんな嬉しいお言葉!ありがたいです!!めっちゃやる気出ました(笑)頑張りますね! (2019年12月3日 23時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
miho。(プロフ) - しょへまるさん» わー!ありがとうございますー!!めっちゃやる気出ました(笑)頑張ります!← (2019年12月3日 23時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
あかはね(プロフ) - ピュアッピュアでめっちゃキュンキュンさせてもらいました…!善逸くん可愛いしかっこいいとか最高かよ…← 続き待ってます! (2019年12月3日 22時) (レス) id: e76134e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miho | 作成日時:2019年11月21日 15時