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やっとAちゃんに会えた。
そんな嬉しさとドキドキからか、なんかつい涙が溢れてきそうで、必死にそれを堪えながらAちゃんのもとへ駆け寄った。
Aちゃんも本当になぜか俺を探しててくれてたみたいで、
お互いがお互いを探し合ってたことになんだか可笑しくて顔を見合わせて笑いあった。
ふわりと笑うAちゃんは卑怯なくらい可愛くてさ。
あーもう。可愛すぎて直視できないよぉ"!
俺これから自分の気持ち伝えるっていうのに…!
ドキドキがさらに高鳴っていって、
あー。この音、Aちゃんにまで聞こえてしまったらかっこ悪いなー。
なんて思いながらふとAちゃんのほうへちらっと見ると、
Aちゃんはポロポロと涙を流していて、
ごめんと笑いながら着物の袖で涙を拭う姿に、
なんだか胸がぎゅーって締め付けられて、
その瞬間 愛しい って気持ちが溢れ出て止まらなかった。
「Aちゃん、」
そう呼びかける声に、Aちゃんは顔を見上げた(あー。もう可愛すぎでしょ、)
親指でAちゃんの頬を濡らす涙を拭い、
「ずっと伝えたかったことがあって、」
心臓がドキドキ。
もううるさいくらい高鳴っていくのが自分でもわかる。
『…なに、?』
緊張が伝わってしまったのかAちゃんからも
緊張の音が聞こえてくるのがわかった。
『俺、Aちゃんのこと…!』
"好きです"そう言いかけた瞬間、
向こうからカァーカァーと鎹鴉が鳴きながら
こっちに向かってきた。
《下弦ヲ発見!下弦ヲ発見!隊士ガ多数行方不明!急行セヨ!急行セヨ!》
任務の伝達が入ってきた(え!鬼!?)(下弦!?)
その伝達に少し怯えつつも、
それ以上にあと一言が、伝えられなかったことにけっこう落ち込むんだけど!!
なんでこのタイミングなの!!(泣)
あーもう。なんなの!?
かっこ悪すぎでしょぉ"ぉ"ぉ"ぉ"(泣)
なんてシクシク泣きながらしゃがみ込んで落胆していると、その様子を戸惑いつつも見守ってくれてたAちゃんが声をかけてくれた。
『善逸、』
顔を見上げてみると、少しAちゃんは照れつつ、
『私も善逸に伝えたいことあるの。だからこの任務が終わったら、また会って欲しい』
そう言って優しく微笑むから、なんかこっちまでも安心してきて気づくと俺も微笑んでた。
「うん…!俺も会いたい、」
任務が終わったら、
今度こそ、今度こそ、
Aちゃんに伝えるんだ。
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miho。(プロフ) - ごぉどさん» ありがとうございます!なかなか更新できなくてすみません(泣)頑張るので待っていてくれたら嬉しいです! (2019年12月20日 17時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
ごぉど - 善逸と主人公の可愛さにきゅんっとしました!これからも頑張ってください! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 7d71dbb584 (このIDを非表示/違反報告)
miho。(プロフ) - あかはねさん» こんな嬉しいお言葉!ありがたいです!!めっちゃやる気出ました(笑)頑張りますね! (2019年12月3日 23時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
miho。(プロフ) - しょへまるさん» わー!ありがとうございますー!!めっちゃやる気出ました(笑)頑張ります!← (2019年12月3日 23時) (レス) id: bfce990d0b (このIDを非表示/違反報告)
あかはね(プロフ) - ピュアッピュアでめっちゃキュンキュンさせてもらいました…!善逸くん可愛いしかっこいいとか最高かよ…← 続き待ってます! (2019年12月3日 22時) (レス) id: e76134e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miho | 作成日時:2019年11月21日 15時