365日あかいろ (ページ7)

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褒めるにも注意が必要ページ7

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最近、私は知っている。

「ねーみんなー。企画の案考えたんだけどー、」

「そらの服全部売ってみた。
そらを400キロ離れた街へ置き去り。
そらを心霊スポットに置き去り。
さあみんな、どれがいい？」

そう言ってにっこり笑うえいちゃん(私には殺しにかかってるようにみえる)

「待ちたまえエイジくん。なんだいその企画は。それになぜ僕ばかりなんだい？」

すかさず入ってきたのはもちろんそらくんだった。
そんな彼の発言も虚しくえいちゃんには届かず、

「よし。満場一致で全部だね」

みっくんもりっくんも案に対してまだ口も出していなかったのに、なぜか勝手に決まり、

「おいこら無視かーい」

最後までそらくんには耳を傾けることなく、
えいちゃんは自分の部屋へ入っていった。

そう。ここ最近えいちゃんは
そらくんに対して当たりが強いのだ。

そして、その理由も知っている。

なぜならば、その原因を作ったのは
紛れもない私なのだから。(そらくんごめん！)

それは遡ること2日前のこと、

えいちゃんはいつものように私の家に上がり込んでいて、編集をしていた。

そのそばでアバンティーズの特集の雑誌を見ていた私。

ついつい、えいちゃんの前で口を滑らせてしまったのである。

『やっぱりそらくんて、すごいよねー』

なんだかんだで、みんなのこと一番に考えてて

人脈も広いし誰からも愛されてるよね。

ファッションもお洒落で気を遣ってて、
顔もイケメンで面白くて優しいなんて、

さすがやっぱりリーダーだよねー。

なんてうっかり言ってしまい、
ハッと気づいたときにはすでにもう遅し。

「へー、そらのことすごい褒めるじゃん」

いつの間にかイヤホンを外し、
パソコンから目を離していたえいちゃんは
私を見下ろしてふふっと笑っていた(目笑ってない！目笑ってない！)

そんなことがあってから、
その日からのえいちゃんはそらくんにはとても厳しかった。

ごめん、そらくん…！
ほんとごめん！！

なんて心の中で思いながら、
二人のやり取りを遠くで見守ることしかできない私(やきもち妬きすぎるよほんとに！)

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