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Aside
そこから私達は暴走族として、チームとして動くようになった
7人しかいないけどね
無事に一虎に絡んでいた黒龍も潰すことができたし、しばらくは安全、かな
「それにしても…」
縁側でアイスを食べている万次郎を横目に、小さく呟く
万次郎「…ん?どひた?」
「…飲み込んでから話しなさい。……いや、ね。チームを作ったはいいけど…万次郎が総長でいいのかなって」
ゴクッと万次郎がアイスを飲み込む
万次郎「……オレが総長なの不満だった?」
「不満とか、そういうのじゃなくて……万次郎だけに、プレッシャーがかかりすぎてないかなーっていう、…心配?かな」
この子はしっかりしている。私に次ぐ強さもあるし、仲間を思いやることができる
でも、精神的にはとても弱い子なんだ
他の子達からの、"マイキーなら大丈夫"という圧に押しつぶされてしまわないか、姉としては心配
万次郎「んー…まぁ確かに人数がもっと増えれば大変かもなー……
…でもオレは総長を辞める気はねぇよ」
「…どうして?」
万次郎「アイツらを守んなきゃいけないからさ」
「…」
……まだこの子も子供なのになぁ…
そんなこと考えなくてもいいのに
万次郎「それに、確かにみんなの前では"マイキー"だけどさ
Aの前ではただの"万次郎"でいれるだろ?」
少し照れたように目線をそらし、万次郎はそう言った
「…!」
万次郎「みんなオレのことマイキー、って呼ぶのにAだけはずっと名前で呼んでくれる
それってそういうことだろ」
思っていたより…万次郎は聡かったみたいね
「そうね…私からすれば、あなたはわがままで甘えんぼで寂しがり屋の、ただの弟よ」
そう微笑んで目を合わせる
万次郎は少しぽかんとした後、
万次郎「…へへ、何個かいらねぇ言葉も入ってたけど…
ウン、オレはAの弟だよね」
「私より上に立ちたかったらまずは手合わせで私に勝ちなさい」
万次郎「…それ無理じゃね?」
「諦めたらそこで試合終了よ」
「…ま、何かあれば何でも相談に乗るわ。……1人で抱え込んだりとかは…辞めてよ?」
万次郎「…ウン。気をつける
……オネーチャン、早速そうだーん」
「?どうしたの」
万次郎「たい焼き食べたいな♡」
……
全く…この子は……笑
「しょうがないわね……奢ってあげるわよ、買いに行くからホラ、立って。一緒に行くよ」
万次郎「やりぃ!はーい♡」
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作者名:みれい | 作成日時:2023年12月4日 1時