先輩、好きです。2【すしらーめんりく】

57.君 ーりくsideー ページ14

あの後、恥ずかしさのあまり走って帰ってきた俺氏。

バカなことしちゃったなぁ…

このことだけは忘れて欲しい…

家について部屋に行き、置いてあったペットボトルを見つめる。

今日、やるって約束した事。

なのになんで飛び降りなんか…

俺のせいだとしたら。

俺はAちゃんを殺した事になる…

…最低だ。

思ってもない事を口にして、人を傷つけて、殺したかもしれない。

俺はなんてバカなんだ。


りく「…あーくっそ…」


そばにいればよかった。

あの時Aちゃんに気付いて、違う、違うんだと否定していればよかった。

そしたら、誰も傷つかなかったかもしれないのに。

全部俺のやらかしでこうなったんだ。


ツー、と一粒涙がこぼれる。


りく「…やべ…」


なに泣いてんだ俺。泣きたい人は他にもたくさんいるだろーが。

勉強もなにも手につかない。

ただただ君の事を考えるだけ。それだけ。

こんなに誰かに夢中になったのは生まれて初めてかもしれない。

それくらい君が大事だ。


りく「…ごめん…ごめん…」


Aちゃん。

あれは本心じゃないんだ。

本当はずっとずっと好きで、ちょっとの事でも嫉妬して、ちょっとの事でもすぐ喜んで、ちょっとの事でもすぐ悲しくなって…

Aちゃんの事、嫌いなわけがない。

むしろ、大好き。

…それは流石にキモいか。

でも、それくらい好きだから。

…だからお願い…








死なないでくれ…

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