第3話 ページ3
最終試合の相手は、ヒョンジンと同じサッカー部に入ってるジソンくん擁する最強チーム。
女の子もバスケ部とテニス部の集まりって感じで、ジソンくんも容赦なく勝ちに来たなっていう面々。
みんなを心配させない程度には頑張ろう。
試合の序盤はなかなかの接戦で、みんな今までにないぐらい頑張ってディフェンスをしている。
こうなると私も頑張らないとって思って、出来もしないディフェンスをしに行ったのが悪かった。
何を思ったのか、私はジソンくんのキレキレドリブルを止めに行こうとしたのだ。
案の定ジソンくんの体に跳ね返されて、転んでしまった。
『痛っ!』
しかも転ぶ時についた足をひねってしまった。
最悪.......
〈うわ!A!ごめん!!大丈夫??まじでごめんな!保健室だ保健室!〉
ジソンくんは必死に謝ってくれた。
『全然大丈夫だから!大丈夫だよジソンくん!立てるから、ほら.......っ』
正直めちゃくちゃ痛いけど、無理やり立ってにこって笑ってみると、ジソンくんはほっと胸をなでおろしたみたいだった。
〈よかった.......ほんとにごめんな!〉
『うん!』
そのあともみんながディフェンスを頑張ったから、なんとか引き分けだった。
チームは優勝して、先生にも褒めてもらえたけど、私は結局足を引っ張っただけで何も出来なかった。
足は痛いし自分の不甲斐なさもあるし、とにかく沈んだ気分だった。
授業が終わって、みんなにとりあえず謝って。保健室行ってシップでも貼ってもらうか、って思ったときだった。
「A、こっち来い」
なんかすごい怖い顔で睨まれたから、言われるままに足を引きずりながらついて行く。
『ヒョンジン、な、なに?』
「ほら、こうやって歩くのもキツいくせに。」
『へ?』
「だから、無理すんなって言ってんの。」
ヒョンジンは自動販売機の裏まで私を連れてくると、いわゆる壁ドンみたいな格好で私を睨みつけた。
『ごめん、なさい.......』
「もういいよ、A、保健室いくよ」
『あ、うん.......』
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作者名:miharunadeshiko | 作成日時:2020年1月17日 21時