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〖大我〗
樹の退院が決まって数日。
俺はいつも通り、Aの病室を訪れる。
だけど、彼女を前にすると、
嬉しいはずの感情が悲しみへと変わる。
あの日以降、少しずつではあるけど
Aの両親が来るようになって、、、
でも、やっぱり受け入れられないのか、
”Aを返して、、、”
”まだ、亡くなったわけじゃないだろ？”
”そうですけど、、、でも、、、”
”縁起でもないことを言うな”
”すみません、、、”
そんなやり取りを何度もAの前で
繰り広げられる。
こんなに胸が締め付けられるほど、
苦しくなったのは今までなかったのに、、、
やっぱりAは”別格”だからなのかな。
はぁ、、、、、
大きく付いた溜息が、機械音に揉み消されていく。
そんな時、ふとスマホに目を向けると樹からの電話。
俺は迷わず、スワイプした。
”もしもし、、、どうしたの？”
”あのさ、退院の日にAのところに、、、
一緒に、、来てほしくて。”
”いいよ”
”ん、ありがと。んじゃ、また”
”うん、またね”
電話を切ったはいいけど、
この状況化を樹には見せられない。
俺でも苦しいのに、、、
樹が来たら苦しいじゃ済まされない。
Aの両親に罵倒されるかもしれないし、
樹自身の心の傷が広がってしまうかもしれない。
Aの両親がいない時に来るしかないよな、、、
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ここあ。 - 失礼します！こちら二次創作に当たるのでオリ、フラは外した方が良いかと〜！気を付けてください！ (5月9日 22時) (
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作者名：螢 | 作成日時：2023年4月2日 16時
