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〖大我〗
樹達と一緒に、Aのいる集中治療室へ向かった。
硝子越しとはいえ、想像以上の見苦しい姿に
動揺を隠しきれない。
確かに樹が自己嫌悪に陥るのも無理ないかと同情してしまう。
それよりも、Aの両親がいないことに違和感を感じた。
昔からAの両親は自他ともに認める程の
親バカ(溺愛)ぶりで、一人娘への過保護度合いが
凄まじかった。
そのコトを考えると、連絡せずにはいられない。
「ごめん、ちょっとトイレ、」
『「ん、」』
二人からの了承を得て、部屋を飛び出した。
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院内で電話ができそうな場所を見つけて
スマホの通話履歴を探る。
何度目かのスクロールでやっと見つけた番号をタップする。
”ﾌﾟﾙﾙﾙ……ﾌﾟﾙﾙr……”
あっ、きた。
”もしもし、青矢ですが、、、”
「あ、あの、、、お久しぶりです。大我です。」
”噫、久しぶりだね。元気にしてたかい？”
「はい。」
”それは良かった。んで、ご要件は？”
「あの、突然にはなりますが、Aが
事故に遭ったのはご存知ですか？」
”勿論、医者から聞いたよ。
付き添いに行ってやりたいのは山々なんだが、
うちの家内が体調を崩していてな、、、
なかなか行けてないんだよ。”
「そうだったんですね、、、。
僕も心が痛みます。何かできることがあれば
なんでも仰ってください。
医者でもない僕が言うのもなんですけど、、、」
”いや、大丈夫だよ。
こちらこそ、気を使わせてしまって申し訳ないね。
今は行けないが、、、家内の体調が戻り次第、
Aに会いに行くよ。
それまでは大我君、君が代わりに、、、
傍にいてやってくれないか？”
「勿論ですよ。
何かあれば、また連絡します。」
”よろしく頼むよ。”
「はい。では、失礼します。」
と、言って電話を切った。
終わった途端、緊張していた所為か、全身の力が抜け
その場の壁に沿うようにして座り込む。
ふーっ、と一息付いて樹達の元へと足を急がせた。
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ここあ。 - 失礼します！こちら二次創作に当たるのでオリ、フラは外した方が良いかと〜！気を付けてください！ (5月9日 22時) (
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作者名：螢 | 作成日時：2023年4月2日 16時
