高層ビルから落下した【文スト】

六十二，水族館 ページ17

休暇 最後の日＿＿私は以前から気になっていた場所に来ていた。



貴女「水族館…！」


織田「魚、好きなのか？」


貴女「うん、特に鮪や鯛みたいな高級魚は……

じゃなくて、綺麗だから好きだよ。クラゲとかいいよねー、ゼリーっぽい。」←


織田「…相変わらず、食べ物にはがめついな。」


貴女「安心して、水族館の魚を食べたりなんてしないからさ。」





そう、水族館。

子供っぽいとは思ったけれど、どうしても来てみたかったのだ。


私の地元は結構田舎だったから、横浜みたいな豪勢な水族館なんて来たことがない。


…というか、二次元の水族館に来たことがない。←





貴女「織田作、見て。あれ鮪だよ」


織田「鮃や秋刀魚も居るな…」


貴女「ねえ、織田作？」


織田「なんだ？」



織田作と顔を見合わせる。

またキョトンとした顔だ。




貴女「結局私たち、食べ物に目が行ってない？」


織田「いや、観賞用の魚だ。」


貴女「鮪、鮃、秋刀魚…全部スーパーに売ってるし…

全部、昨日の特番のやつよね？」


織田「昨日のあれは、何を買うか迷ったな…」


貴女「勝者は鮪だったけれどね。」




ダメだ、こっちへ来てからというもの、織田作の言う通り食べ物にがめつ過ぎる。


全て食べ物として見てしまう、美味しそう。←









嗚呼、なんて浪漫の無い事だろう。

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