100 看板息子 ページ9
「「いらっしゃいませ〜！！」」
私はアルバイトを始めた
小さなカフェ……というより昔ながらの喫茶店と言ったほうが近いかもしれない
ここは相葉君の紹介で入った
もともと彼がここでアルバイトをしていて、最近忙しくなってマスターがもう一人バイトの子を探しているからと声をかけてくれた
「賄いも出るから食費も浮くしね！」
相葉君は学校に行っている時以外はそこに行っているらしい。
時々学校の課題が間に合わなくて私が見せてあげたりしているのもそのせいで。
親からの援助がある私と違って
相葉君は家賃も学費も自分で払っているからがっつりバイトをいれている。
常連のおじさまが入って来た
注文するものが決まっているから席に座る前に用意し始める
「三島さん、いつものですよね？」
相葉君がそう声をかけると、三島さんは「ああ、よろしく」とにこやかに答えた。
「最近、土日来てくれませんよね？」
相葉君が三島さんにそう話しかけると三島さんは苦笑いをして
「土日は可愛い女の子たちが相葉君に会いにくるだろう？
場違いなおじさんは退散するしかないよ(笑)。」
「そんなことないですよ。俺三島さんがくるのを毎回楽しみにしてるのに。」
「相葉君のおかげで若いお客さんも増えたんだから
マスター、インスタ映えするメニューでも作ったら？(笑)。」
「いやいや、こんな年寄りが若い人向けのメニューなんて思いつかないですよ。」
マスターが和やかに応えた。
そう、三島さんが言うように
若い女の子が増えたのも
そのおかげで最近忙しくなって新たに私がバイトで入ったのも
相葉くんがここで働くようになったから。
マスター曰く
元々は年配の常連客が来るくらいの
しがない平凡な喫茶店だったそうで
店先に貼った誰も気付かないような小さなアルバイト募集の紙を見て
突然「バイトさせてください！」と相葉くんが飛び込んできたという。
彼の持ち前の人懐っこさと気配りで
昔馴染みのお客さんもすぐに彼を受け入れ
またどこで聞いてきたのか
相葉くん目当ての女の子達も最近増えてきたのだとか……。
土日の昼時は女の子達が喫茶店を占領するようになって
常連さんは専ら平日に居場所を追いやられてしまったようだけど常連のお客さん達はそれをむしろ楽しんでいるようだった。
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ゆいねごと(プロフ) - sky57421970さん» コメントありがとうございます！読んで下さってる方の感想をきく機会がなかなかありませんので、とても嬉しいです。更新スピードは遅くて心苦しいですが、より楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2019年2月23日 22時) (
レス) id: 2da354f69e (このIDを非表示/違反報告)
sky57421970(プロフ) - 初めまして。更新されるのを楽しみに待ってます。物語の展開が色々と変わるのでわくわくしながら読ませていただいています。これからも応援しています。 (2019年2月23日 6時) (レス) id: 19356e08eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やわらかなあたま | 作成日時：2018年9月14日 11時
