108 大丈夫じゃない ページ17
「熱は高いですけど、まあ軽い肺炎ですね。
本来なら入院したほうが良いですが、点滴もしましたのでこのまま様子をみましょう。」
「ありがとうございました。」
先生に深々と頭をさげる
相葉君はスヤスヤと眠っている
さっきよりも穏やかな顔してるから
楽になってきてるのかな
──良かった──
─遡ること数時間前─
バタン
相葉君に抱きしめられたまま倒れ込んだ
鼓動が凄い早さで打ってる
これが私の鼓動なのか相葉君のなのか
密着し過ぎてわからない
「はぁ、はぁ、はぁ。」
浅く早い呼吸が聞こえて
一瞬私の呼吸なのかとよぎるもここまで苦しくはないと思いなおし
それが相葉君の呼吸だと分かって
その違和感に咄嗟に相葉君の腕が逃れて起き上がると
そこには肩で息をしてる相葉君が横たわっていた。
「……相葉君？大丈夫？」
恐る恐る彼の頬に触れると
手で触っただけでもわかるくらいの熱
「すごい熱──。」
どうしようとオロオロして
「そ、そうだ、きゅ、きゅうきゅうしゃだ、」
とバッグの中からスマホを取りだそうとしたら
ばっとその手首を摑まれた。
「きゅうきゅうしゃは、だめ。
だいじょうぶだから……。」
明らかに苦しそうな顔をしてるのに！
「全然大丈夫じゃないよ！」
そう言って構わず救急車を呼ぼうとすると
「大丈夫だからっ！」
と相葉君は語気を荒げた
強い口調の相葉君なんて知らなくて
びっくりしてスマホを落とす
「ごめん、……でもほんと大丈夫だか、ら……。」
そう言って目を閉じて浅い呼吸を繰り返す相葉君
そういわれても放って置くわけに行かない
助けを求めた先は
お父様についてる秘書の佐藤さん
つい先日
電話でやりとりをしたからスマホに履歴が残っていた
佐藤さんはすぐに相葉君の家に医師を連れてきてくれた。
聞くところによるとA家のホームドクターだそう
ホームドクターなんて初めて聞いた
相葉君の家に来た先生は
てきぱきと診察をして
点滴などの処置もしてくれた。
入院もしないですむ
お薬も処方してもらって
また明日様子を見に来ますと先生は佐藤さんと帰って行った。
──良かった──
もう大丈夫だと
相葉君の寝顔をみて安心した。
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ゆいねごと(プロフ) - sky57421970さん» コメントありがとうございます！読んで下さってる方の感想をきく機会がなかなかありませんので、とても嬉しいです。更新スピードは遅くて心苦しいですが、より楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2019年2月23日 22時) (
レス) id: 2da354f69e (このIDを非表示/違反報告)
sky57421970(プロフ) - 初めまして。更新されるのを楽しみに待ってます。物語の展開が色々と変わるのでわくわくしながら読ませていただいています。これからも応援しています。 (2019年2月23日 6時) (レス) id: 19356e08eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やわらかなあたま | 作成日時：2018年9月14日 11時
