81 鎖 ページ32
パーティー会場に入ると
「Aちゃんは翔さんの隣にいるだけでいいから。」
と『お母様』は言い、後から来た『お父様』とパーティーの最終打ち合わせや会社の人に挨拶しにその場を離れた。
本当は櫻井さんの側にいてはいけないのに
すぐに私と櫻井さんを取り囲むように
会社の人や取引先関係者と思われる方々が挨拶しにやって来た。
櫻井さんはまるでもうAグループの関係者と言わんばかりに
挨拶しに来た方々の顔と名前を熟知し完璧な振る舞いをしていて
もはや記憶を失った私が口を挟む隙などない。
「いや〜本当にお似合いの二人だ。」
「Aグループも安泰ですな。」
と言われる度に私は心を針でつつかれたようだった。
そして
パーティーが始まり
会長である『お父様』の挨拶の後
突然私と櫻井さんが呼ばれ
何が何だかわからないうちに一段高い舞台に上がらされると
仕組まれていたのか櫻井さんは当然の如く話始めた。
「皆さますでにご存知の方も多いかと思いますが、会長の娘であるAAさんと、わたくし櫻井翔は婚約いたしましたことをこの場を借りてご報告させて頂きます。
まだまだわたくし自身未熟者でありますので、まず勉強させて頂きながらゆくゆくは会長の右腕になれたらと考えております。今後皆様にはご指導賜ることがあるかと思いますが何とぞよろしくお願い申し上げます。」
割れんばかりの拍手の中
私だけが石のように冷たく固まってしまった。
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ゆいねごと(プロフ) - りこさん» ありがとうございます！最近忙しくてなかなか更新できませんが、少しずつでもがんばりますね！ (2018年3月23日 23時) (
レス) id: ef6567bd44 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 楽しんでよんでます！更新がんばってください!!応援してます！ (2018年3月22日 23時) (レス) id: bbbe789c97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やわらかなあたま | 作成日時：2018年2月5日 11時
