当直明け ページ36
ニノ君と交代した後
検査はきたけど静かに過ごせた
(ほら、"私のせい"じゃないでしょ)
朝方、分析器の立ち上げをして
相葉君に言われた
試薬の調合もした
本当は朝の仕事は
当直二人でやるんだけど
相当大変だったようだし
(現に時間になってもこないから
疲れて寝てるのかな？)
呼ばないでおこう
時間ギリギリになって
当直室に電話すると
「あ"ぁ」
と寝ぼけた返事をされて
そのまま電話を切られる
寝起きが悪い?!
大丈夫かな？
起こしに行くかな？
と心配になった頃
寝癖のついた髪型のまま登場した
朝の仕事の最中は時々
「あー」とか「ねみー」という声が
聞こえたけど
一応仕事はそつなくこなしてる
皆が出勤してきて
朝の引き継ぎでニノ君が智に
深夜の疫病神話を愚痴る
「私じゃないから。」
とまたそこで言い合う
「Aやべーな。」
笑いながら智が言う
どうやら智はニノ君に味方したようだ
(ムカッ)
長い当直が終わった
「おつかれー！ほら！
モーニング食べに行くぞ。」
とニノ君が私を急かす
約束してないのに…
ーーーーーーーーーーーーーーー
その喫茶店は病院の近くにあって
朝も早い時間から開いていて
基本的に年中無休なので
病院関係者に重宝されているって
ニノ君に教えてもらった
中に入ると思ったより広くて
すでに5、6人のお客さんがいるようだけど
入口からは全ては見えない
店内の様子をキョロキョロ
見回している私を置いて
ニノ君はさっさと席に
向かってしまったので
私も慌ててついて行った
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作者名：やわらかなあたま | 作成日時：2017年1月25日 12時
