97 ページ49
誰かに頭を撫でられている感触がして、
意識が浮上する。
ゆっくり目を開けると、安室さんの手がこちらに伸びているのが分かった。
いつ見ても綺麗な青色と、ぱちりと目が合う。
「秋乃さん、お粥出来ましたが起きられそうですか?」
「はい… 起き、ます、」
若干寝ぼけながらも体を起こそうとすると、安室さんが背中を支えてくれた。
そうしてお椀とスプーンを手渡してくれる。
「熱いので気をつけてくださいね、
お水は僕が持ってますから、いつでもどうぞ」
「何から何まですみません…ありがとうございます。…いただきます」
作ってくれたのは卵粥だった。
一口食べると、じんわりと味が広がって。
空っぽの胃の中があたたかくなり、気持ちが落ち着いた。
「おいしい、」
「良かった。
食べられるならひとまずは大丈夫ですね」
安室さんはエプロンを着けていて…当然ポアロのとは違うもので、自前のものだろうか。
なんとなく新鮮に感じる。
「?、どうかしましたか?」
「は、すみません…!なんでもないです」
無意識に見つめてしまっていたらしい。
恥ずかしさに勢いよく顔を背けると、少しくらりとした。
98人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
枝豆(プロフ) - ゆあななさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると励みになります、頑張りますね! (2018年5月24日 12時) (レス) id: 12c730cb67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあなな(プロフ) - いやもうほんと、すごく面白いです!!頑張ってください!! (2018年5月23日 22時) (レス) id: 6443c029d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:枝豆 | 作成日時:2018年5月15日 12時