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「えっ、安室さん…?」
『はい。秋乃さんが風邪を引いたって浅葱さんに教えていただいて。良かったら様子見てきてほしいって言われたんです』
おいおい浅葱くん…!!
――そう。少し前に判明した事だが、いつの間にか彼と安室さんは仲良くなっていたようで。
ちゃっかり連絡先を交換していたのだ。
(って言うか、なんで安室さんに。そんなん気を遣わせるだけやないの…!)
しかもめっちゃ部屋着やし。
だが、いつまでもドアの前に立たせるわけにも行かないので急いで鍵を開けに行くと、見慣れた金髪が目に入った。
「おはようございます。
すみません、つらい所に押し掛けて」
「あ、いえ…。
でも、風邪移ってしまうか、も」
くらりと頭が揺れて崩れそうになるのを安室さんが支えてくれる。
真正面から抱きしめられるような格好になってしまい、体温が更に上がるのが分かる。
「大丈夫ですよ。…少し中にお邪魔しても良いですか?」
支えてもらっている手前断るわけにもいかず、上がってもらうことにした。
「まだ熱高そうですね。測りました?
あと、朝はなにか食べましたか?」
「どっちもまだです…」
体温計の場所を聞かれたので教えると、手早く取り出して手渡される。
「はい、どうぞ。
秋乃さん、熱測らないって聞いたんですけど案の定でしたね。ちゃんと体温知らないとダメですよ」
…浅葱くんやな。
なんと余計なことを言ってくれる子や…!
なんというか、自覚したら一気につらさが増す気がして嫌なのだ。しかし測るまでは離してくれなさそうだったのでしぶしぶ脇に挟む。
それを見て よくできました、と笑う彼。
完全に子ども扱いである。同い年やのに。
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枝豆(プロフ) - ゆあななさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると励みになります、頑張りますね! (2018年5月24日 12時) (レス) id: 12c730cb67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあなな(プロフ) - いやもうほんと、すごく面白いです!!頑張ってください!! (2018年5月23日 22時) (レス) id: 6443c029d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:枝豆 | 作成日時:2018年5月15日 12時