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「お、おいしい…」
やばい。
連れて来てもらったお店は、チーズの種類が豊富かつバリエーション豊かな料理がどれも絶品だった。
相変わらず安室さんはノンアルコールワインだったので、今回も同じにしようかと思っていたのだが…
せっかくなのでどうぞ、と勧められるままロゼワインを頂いてしまった。チーズとの相性は抜群でテンションは上がりっぱなしだ。
「こんなお店があったなんて…もう、ほんとに幸せです」
「それはよかったです。ここ見つけた時、真っ先に秋乃さんの顔が浮かんで」
チーズ好きだって仰っていたので、と笑う。
「でも、毎度ノンアルコールですみません。安室さんもせっかくなのに飲みたいですよね」
「確かに僕もお酒は好きですけどね。
…あ、じゃあ今度歩きで飲みに行きませんか？駅の近くに行きつけのバーがあるんですよ」
「わ、ぜひ！わたし、あんまりバーとか行ったことなくて」
何度か友達と入ったことがある程度だし、１人で行く勇気もない。
「そうでしたか。マスターも気のいい人なので、きっと過ごしやすいと思いますよ」
お互い都合のいい日を連絡し合う約束をして、目一杯チーズを堪能した。
レジカウンターで止まると、
はい行きますよー、と背中を押される。
――あれ、もしかして。
「もう済んでますよ。さ、出ましょう」
「ええ、今日はわたしも出すって言ったやないですか…！」
そう、席に着いた時点で宣言していたのだ。
安室さんもはーい、って言ってくれたのに。
「そうは言っても、まあ、こういうものです」
どこか清々しい笑顔で言い放つ。
や、やられた。しかし安室さんの性格を考えると確かに予想しておくべきだった。わたしの詰めの甘さやな…。
店の外に出されながらこのお礼を一体どうしようかと考える。わたしには紅茶しかないのだが、こないだ新作を振る舞ったばかりやし…うーん。
悩んでいると、安室さんが急に立ち止まった。
「秋乃さん、まだ時間あります？」
「え？ はい、大丈夫ですけど、」
「少しだけドライブしませんか。夜景がきれいに見られる所があるんですよ」
夜景かあ、こっちに来てから全く見る機会がなかったから正直嬉しい。
ぜひにとお願いし、予定外のドライブへ繰り出すことになった。
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枝豆(プロフ) - ゆあななさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると励みになります、頑張りますね！ (2018年5月24日 12時) (
レス) id: 12c730cb67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあなな(プロフ) - いやもうほんと、すごく面白いです！！頑張ってください！！ (2018年5月23日 22時) (レス) id: 6443c029d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：枝豆 | 作成日時：2018年5月15日 12時
