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…う、ちょっとだけ気まずい。
明らかに安室さんの話をしていたことがバレている。なにもやましいことは無いのだが、なんとなく。
「――あ、そうそうハンカチ!」
忘れるとこやった。このために来たのに!
鞄から簡単にラッピングした袋を取り出す。
「こないだはありがとうございました。今日はこれをお返ししたくて」
正直すぐに倒れてしまったのだが、さすがに黙っておこう。
「ああ、あの時の。わざわざすみません、
こんな綺麗にしていただいて…」
「いえ!当たり前のことです、本当にありがとうございました」
無事今日のミッションを終え、ほっと一息つくために紅茶を飲む。
(はあ、おいしい)
「…やっぱり、そっちの顔の方がいいですね」
「?なんですか?」
安室さんがなにか呟いたのだが、小さくてよく聞こえなかった。
「いえいえ、なんでも。
――ところで秋乃さん、このあとご予定はありますか?」
「? いえ、特になんにも」
「いい時間ですし、良ければまた晩ご飯でも行きませんか?僕もう上がりなんです。
…こないだおいしそうなチーズ料理店を見つけたんですけど」
「行きます!」
即答。チーズ。
安室さんにちょっと笑われたけど気にしない。
「よかった。梓さんに引き継ぎして来ますので、少しゆっくりして待っていてください」
そう言ってバックヤードへ入っていった。
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枝豆(プロフ) - ゆあななさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると励みになります、頑張りますね! (2018年5月24日 12時) (レス) id: 12c730cb67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあなな(プロフ) - いやもうほんと、すごく面白いです!!頑張ってください!! (2018年5月23日 22時) (レス) id: 6443c029d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:枝豆 | 作成日時:2018年5月15日 12時