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(――無理。むりむり!)
なんなんやあの素敵攻撃は。
恥ずかしくて死んでしまいそうだ。
「店長、」
だいたい、誰彼構わずとか何とか言ってたけど絶対嘘やんな…!イケメンな人はみんなそう言うんや。
「店長ーー?」
わたしばっかりドキドキして、
もう、なんかなあ。
「てーんちょう。落ち着け」
ぺち、とおでこを軽く叩かれる。
はたと気付くと隣には浅葱くんがいた。
「あ、浅葱くん、いつの間に」
「さっきから居ましたよ。
なに一人で面白い顔してるんですか」
――めっちゃディスってくるんやけどこの子ちょっと。
「こめんごめん、何もないんよ。ただちょっと色々思うところがあっただけで」
「何もない、ねえ。…店長、わりと好かれてるみたいですね」
「…!聞いてたん!?」
まさかさっきの会話を…!
ちょーっと聞こえただけですよ、と目をそらされる。ガッツリ聞いてたなこれは。
「ほら、多分買っていただけると思って袋詰めしておきましたよ」
そう言って差し出したのは先ほど安室さんにお出しした新作紅茶。
う、こんなときにデキる男感を出されるとなんだか言い返しにくい。
「ありがと。
あとさっき聞いたのは全部忘れといて」
「今後の展開に期待してま…」
言い終わらぬうちにばしっと背中を叩いておく。全然懲りてないなほんまに…!
そうして無事安室さんには紅茶をお渡しして。
終業まで幾度となくぼんやりしてしまい松葉ちゃんに心配されるのであった。
――事情を浅葱くんにバラされるのは言うまでもなく。
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枝豆(プロフ) - ゆあななさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると励みになります、頑張りますね! (2018年5月24日 12時) (レス) id: 12c730cb67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあなな(プロフ) - いやもうほんと、すごく面白いです!!頑張ってください!! (2018年5月23日 22時) (レス) id: 6443c029d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:枝豆 | 作成日時:2018年5月15日 12時