イケメン王宮【明らかなる捏造です(笑)】 (ページ16)

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ユ「はい、アールグレイ。」

私たちが私の部屋に着いて、着替えや御風呂
等を済ませて、一段落ついた頃。
ユーリが私に紅茶を入れてくれていた。

「有難う…ユーリ」

カップに手をつけ、湯気がのぼっている紅茶に口をつける。

「美味しい…！」

ユ「あれ、そう言えば。A様って
俺の淹れた紅茶飲むのって…」

「はじめて…！ちょっと損した気分だなぁ…だって、私こんなに美味しい紅茶を今まで飲まずに王宮にいたんだって思うと…」

ぁあぁ…残念だ…。

ユ「そう…？だったら淹れたかいがあったよ」

私は、紅茶に感動しながら飲んでいると…
ユーリが話した。

ユ「いきなり、またこんな話しちゃうのは
気が引けるんだけど…レイ様が、望んでるのかは
俺には残念ながら分からない。」

何の話なんだろう…
私が首を傾けると、ユーリは少し苦笑して

ユ「やだなぁー、さっき王宮に着くまでの間
話してたでしょ？あれだよ。」

「あぁ…。うん、ごめんね？きかせて。」

ユ「俺が…思うに、レイ様はA様の
笑顔の姿を望んでるのかは、全く分からない。
だって、A様。今のままだったら
絶対に作り笑いで笑うでしょ？俺とジル様以外には。
そうなってほしい。だなんて、レイ様は
絶対に望まないと思うんだ…。
だから…、君は…自然にしていたらいいんじゃない？」

「…有難う。ユーリ」

ユ「…」

ユーリは少し困った顔をしてから、
いつものように私に笑顔を向けた。

…私が初めは嫌いだったその笑顔で。

ユ「さ、疲れてるだろうし、寝よ？」

ユーリは私に手を伸ばして
私の頭の上にのせる。

「???」

ユーリ…一体どうしたんだろう。

そう思って頭の上にあるその手に触れる。

ユ「…絶対…守るから。」

それから、私の体を優しく押し倒す。

ユ「今日は、近くで寝なくちゃいけないから
早く寝てね？」

そう言って、私の上から布団をかけ
近くの椅子に座った。

そうだよね。ユーリに負担はこれ以上
かけられない。けど……

「そんな、座って寝るの？」

ユ「え、そのつもりだけど…それに、俺。どこでも
寝られるタイプだし！」

「だめだよ。ちゃんと横になって寝ないと。
不公平だし、疲れも取れないよ？
……だから、ユーリさえよければ……。」

ユ「………ねぇ、A様？」

「ん？」

「誘ってるの(ニコッ」

そう言われて、私の頬が熱を持ったのがわかった。

「ち、ち、違うの！ホントに！」

ユ「本当かな～？」

ユーリはくすくす笑った