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23.君をヴィーナスにしたい2 ページ23

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忘れてたけど苗字は三日月です。ちなみに私の作品の夢主ではありませんが、見た目は同じで固定です。

―――――――――――――――


「今日もありがとうね!あいにゃん」


『…うん!』


あーゆー行為をして愛を囁いて貰えればいい私はどんなおじさんと何回寝たか、なんて覚えてなんかいない。


勘違いするな。


こっちは別に貴方の代わりなんていくらでもいるんだ。


「はい、これお金ね」


『…ありがとうおじさん。また連絡してね』


「うん、あいにゃんも気をつけて帰ってね」


『…うん!』


おじさんと別れた後は公園のトイレで制服に着替えてから家に帰る。


『何やっているんだろう、私』


ふと思うがもう元には戻れないんだ。


私の体はもう、取り返しがつかないんだ…


トイレから出て、公園付近のベンチに座りはぁ…とため息をついた時だった。


「君、そこで何してるの?」


反射的に声のした方を向くと、同じクラスの男の子だった。


遠くから見ても分かる程目立つピンク色の髪の毛、


何も映さない灰色の瞳。


名前は確か…


『…野坂く、ん?』


「君は確か、三日月さんだよね」


『…うん。そうだけど、何?』


「別に。たまたま通り掛かった人が同じクラスの子だったから」


『…ふぅん』


野坂「そう警戒しないで、僕は何もしないから」


『別に、警戒なんて…』


野坂「それはそうと、僕は君が少し気になっていたんだ」


『そう。』


野坂「なんで、とか聞かないんだね」


『聞いて欲しいの?』


野坂「…面白いね君」


『え、』


変なことを言ったと思えば彼は何故か私の隣に座ってきた。


『な、なんなの』


「君毎日のようにSHRが終わったらそこにいたくないかのように…というより


早く行かなくちゃ、っていう感じで教室から出ていくよね」


『!どうしてそう思うの』


野坂「なんとなくだよ。彼氏でも待たせているのかな」


『野坂くんには関係ないじゃない。じゃあ私もう帰るから』


野坂「あ…」


勢いよくベンチから立って家までの道を走った。




『た、ただいま。』


家に帰るとお父さんが酔っ払っているような声が聞こえる。


『お父さん…』


リビングに行くとソファーに項垂れているのは、かつて私を愛してくれた実の父親。


「…あー、ああ…」


酔いすぎて目の前が見えていない。


『お…お父さん、お腹空いた』


当然のように返事はない。

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ラッキーカラー

あずきいろ


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作者名:青井 | 作成日時:2020年3月27日 1時

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