野坂くんと私の短編集【野坂悠馬】 (ページ19)

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19.甘い君への塩加減【がまん】ページ19

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『私は…』

「分かっていますよ。どうせ後から行くんですから。」

私の目を見る彼の瞳が私は少し苦手だ、

何もかも見透かされているようで。

『…仕方ないですね。10分だけですからね』

今日は自宅から遠い所に来ていたのでこの辺のことは私には分からない。

『この辺にカフェなんてあるんですか？』と聞くと着いてきて、と言うので任せることにした。

「着きましたよ」

『意外と近くにありましたね。貴方はこの辺に住んでいるんですか？』

「…質問はそれでいいんですか」

『…いえ。何頼みます？』

「いえ、僕は要りません」

『あれだけ誘っておいて、貴方は食べないんですね。貴方の考えていることが分かりません』

「…。

分からないって面白くないですか？」

『え、…』

「分からないから考えるでしょう？なんでなのかって…予想するのって楽しくないですか？」

『確かに、そうですが…って話の腰を折らないでください』

「ｸｽｯすいません…貴方と話しているとつい…」

彼は爽やかに笑った。

数分後に、頼んでいたパフェが来た。

一口食べると凄く甘くて美味しかった。

『…美味しい』

「ｸｽｯ可愛い…」

『…なんですか、ジロジロと不躾な。』

「ふふっなんでもないよ」

その後もガン見されながら私はパフェを食べ続けた。

食べ終わって横に公園があると、半ば強引に連れてこられた。

「なんで公園に…」

「聞きたいことがあったんですよね、答えますよ…

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僕はもう死んでいるんですよ」

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『…………………は？』