君は僕の…【野坂悠馬】 (ページ49)

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48.謝罪ページ49

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でもそれ以上にゆーくんが泣いている方が嫌だった。

『私は大丈夫だよ、ゆーくん』

ゆーくんはティッシュを持ってきてくれた。

『ありがとう…少し切れただけだよ。ほら、元気！』

悠馬「…ごめんね、A。僕は君を盾にして…」

『違うよゆーくん、私がゆーくんを守りたかったの』

悠馬「え…？」

『友達を助けたいと思うのは当然でしょ！』

悠馬「…A」

『ほら、血も止まったみたい。少ししか切れてないって言ったでしょ？』

悠馬「でも、頬も痛いよね。座って、消毒するよ」

『…じゃあお言葉に甘えよっかな。』

ゆーくんに手当てをしてもらっている最中ゆーくんは何も言わなかった。

『手当てありがとう。それにしてもおば様どこに行ったんだろう』

悠馬「…ごめんなさい。僕のお母さんがAにこんなことしてしまって」

あなたは深々と頭を下げながら謝罪を口にする。

『ごめんなさいは要らない。どうせなら…ありがとう、がいいわ』

ゆーくんはキョトンとした顔をする。

『わ、私がゆーくんを助けたんだからありがとうがいいって言ってるの！』

悠馬「そ、そういうものかな…まぁそうだよね、…ありがとうA」

『どういたしまして！』

悠馬「本当に病院行かなくていいの？」

『うん、これくらい大丈夫よ！私は強いもの！』

悠馬「A、それ満身創痍と言うやつじゃ…」

『ん？まんしん？何それ？』

悠馬「…なんでもないよ」

悠馬side

あの後Aを家まで(すぐ横だけど)送ってリビングでお母さんの帰りを待っていたが夜になっても帰って来なかった。

仕方なく冷蔵庫をあけてみると何も入っていなく、戸棚に菓子パンが入っていたのでそれを食べて早めに寝た。

お母さんが部屋に入ってくる音で目が覚めた。

さっきのような怒った様子ではなかった。むしろニコニコしていた。

母「悠馬…さっきはごめんなさい。お母さん反省しているわ」

突然の事で理解できなかった。

(僕にじゃなくてAに謝ってほしいんだけど...)

でもお母さんが怖いと思う僕にはそんなこと言えなかった。

なにも言わない僕をお母さんは自分を許してくれたのだと受け取ったのか僕をぎゅっと抱きしめた。

お母さんから明らかに女性用ではない香水の香りがした。

(怖い…今すぐ離れたい)

お母さんは好きだけど最近のお母さんと今のお母さんは不気味で怖く感じた。