45.テスト結果 ページ46
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教室内は賑やかだ。
既にテストが返された者はその結果に一喜一憂している。
そんな中で窓側の1番後ろの席の空気は緊張に包まれていた。
ゆーくんの名前が呼ばれてゆーくんはテスト用紙を取りに行く。
席に帰ってきたゆーくんを横目で見ると「約束通りまだ点数見てないよ」と言われる。
悠馬「約束だもんね、いっせーので、で見せ合うって」
『う、うん』
(その事を心配して見たんじゃないけど…)
テストは男の子から配られて女の子は後からだ。それに私の苗字は最後の方に呼ばれるので返される時間が緊張して仕方ない。
先生「三日月A」
『は、はい！』
それまであんまり先生の声が全く耳に入っていなかったのでいきなり呼ばれて驚いた。
取りに行き席に戻る。
『ゆーくん、準備と覚悟はいい？』
悠馬「もうとっくに出来てるよ！」
『それもそうだね…じゃあいくよ』
悠馬「いいよ」
『せーのーでっ』
ばっと開いたテスト用紙は100点だった。
『やった！全部100点だ！』
悠馬「凄いよA！」
声だけでは平然と聞こえるが顔はすごく嬉しそうに綻んでいた。
『ゆーくんは惜しかったね…』
私は全部100点だったが
ゆーくんは国語と社会と英語が100点だった。
『低学年から英語習うとか普通ないよー！』
悠馬「だって進んでる学校だもん」
『理科難しかったね。１問の配点がでかいから１問落としただけでも悲惨だよー』
悠馬「うん、ぼく96点だった。途中点で1点貰えたよ」
タツヤ『ねえねえ！テストどうだった？』
いきなりタツヤくんが後ろを向いて聞いてきた。
今日は玲名ちゃんが休みだったので暇していたようだった。
テストを見せるとタツヤくんは感嘆の声をあげた。
タツヤ「2人ともすごいね！100点は国語しか取れないよ〜」
『2人で勉強したんだ！ね、ゆーくん』
悠馬「う、うん」
タツヤ「そっか…いーなー！次のテストは一緒に勉強しよーよ！」
悠馬「っ…！」
『うん！いいよ。ゆーくんもいいよね？』
悠馬「…うん、いいよ」
タツヤ「やったー！」
『ゆーくん、これならおば様も喜んでくれるよ』
悠馬「…うん、そう、だよね」
『不安…？』
少し押し黙ってからゆーくんは首を横に振った。
悠馬「大丈夫だよ、きっと」
『うん、そうだよね』
ラッキーイナイレシリーズキャラ
壁山塀吾郎
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作者名：青井 x他1人 | 作成日時：2020年2月10日 0時
