38.目 ページ39
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『よかった〜初めて作ったから心配だったんだ！』
悠馬「本当に美味しい。また作って欲しいな！」
『…よかった。ゆーくん笑ってる』
悠馬「あ、…ホントだね」
『おじ様もゆーくんとおば様のためにお仕事頑張ってくれているんだよ。帰ってくるまで私と一緒に待とうね！』
悠馬「…うん。そうだね。Aと一緒なら待てる気がする」
『えへへっ』
笑ってゆーくんを見ると目元が赤く腫れていた。
『(…冷やさないと痛くなっちゃう)』
カバンからハンカチを取り出してゆーくんに『少し此処で待ってて』と言い、不思議そうな顔をするゆーくんをおいて公園の水飲み場まで走り蛇口を捻った。
すぐに冷たい水が出てきたのでハンカチを濡らして力いっぱい絞るとすぐに秘密基地に戻った。
『ゆーくん、おまたせ』
戻るとゆーくんはさっきと同じく体育座りで待っててくれていた。
悠馬「どうしたの…？A」
『じっとしててね』
ゆーくんに近づくと肩をビクッとさせた。
悠馬「A…ち、近い。どうしたの…？」
『ちょっと！動いちゃダメだよ』
悠馬「だ、だって何するかなんにも言ってくれないから…」
『あぁ、目元腫れてるからさ。痛いでしょ？少し当てるよ』
悠馬「…っ！冷たっ」
『はい、このハンカチあげる』
悠馬「え、いいの？」
『うん、丁度青色で男の子っぽい色だからね！』
悠馬「ありがとう…少し両目に当てたままにするよ」
ゆーくんはハンカチを瞼の上に乗せたまま落とさないように上を向いた。
『それじゃ目見えないね！』
悠馬「そうだね、でも大丈夫だよ。Aがそこにいるって分かるからね」
『目で見てなくても分かるの？』
悠馬「うーん…匂いかな。あと、感覚」
(凄いな…)
『それにしてもこの公園やっぱり人来ないね。土曜日なのにー』
悠馬「うん…少し狭いからかな」
『でもブランコはあるよ！』
悠馬「うーん…他の公園と比べて小さい方だよ」
『そ、そうなんだ』
悠馬「………A」
『ん？どうしたのゆーくん』
ゆーくんは目にハンカチを乗せた状態のまま話しかけてきたので少し笑ってしまいそうになった。
悠馬「あのね、昨日Aと別れて帰ってすぐにお父さんから帰れなくなったって連絡が来たって言ったよね」
『…うん、そう言ってたね』
悠馬「それでね、お母さんが電話受けたんだけど…それからお母さんがからっぽみたくなっちゃって」
ラッキーイナイレシリーズキャラ
壁山塀吾郎
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作者名：青井 x他1人 | 作成日時：2020年2月10日 0時
