30.ゆーくんの家でお勉強 ページ31
.
そして早くも土曜日。
おしゃれする必要は無いけど一応友達と遊ぶということで深海色のワンピースを着た。いわゆるオシャレ着というやつだ。
鏡の前でひらりと一回転すると時計が待ち合わせの5分前を知らせる。
『よし、ちゃんと全教科入れたよね』
ランドセルの中を確認してから家を出てゆーくんの家の前に着く。
ピーンポーンッ
ドアの向こうから微かに「はーい」と声が聞こえるとすぐに玄関のドアが開いた。
悠馬「おはよう！A。すごく…可愛いね」
『あ、ありがとう。おはよう、そしてお邪魔します』
家に入るとゆーくんの匂いがした。
当たり前なんだけどね笑
悠馬「僕の部屋こっちだから…」
玄関のそばにある階段をのぼってすぐの部屋に案内された。
『おぉ！やっぱり本多いね』
ゆーくんの部屋は物がそんなになくてシンプルな部屋だったけど大きい本棚があった。
『それにこれ…』
机の上にはおば様からのプレゼントのロボットが飾ってあった。
悠馬「うん、家にいる時はいつも一緒だよ」
『よっぽど気に入ったんだね！』
悠馬「うん…あと、Aから貰ったネックレスもあるよ」
引き出しから小さい宝箱の形の箱を取り出し、開けると私のあげたネックレスが綺麗に入れられていた。
悠馬「文字通り宝物だよ」
『ゆーくん…嬉しい！』
悠馬「…っ
…それより、勉強するんでしょ？」
『あ、…そうだったね』
悠馬「忘れてたんだ…」
『あはは…あ、ゆーくんこれ』
ランドセルからたけのことフリッツとチョコパイを手渡した。
悠馬「ありがとう、食べたことないやつだね。ちょっとお皿とか準備してくるね」
『あ、ありがとう！じゃあ私は教科書広げてるね』
ゆーくんの部屋に置かれた低い大きめのテーブルにすぐやりたい教科書を準備した。
部屋を見渡すと机の上に置いてある写真立てが目に入った。
写真にはゆーくんとおば様と…おじ様かな？
3人仲良く寄り添っている写真だ。
おじ様は忙しいんだもんね。
やっぱり寂しいのかな。
写真の中のゆーくんは今より小さくて幼稚園くらいの幼さだった。
おじ様とおば様がゆーくんを抱きしめてゆーくんがカメラに向かってピースしている。
幸せを絵に書いたような写真
.
(いいな…。)
すると階段からあがっていく音が聞こえたのですぐに視線を扉に向けた。
悠馬「A、扉開けてくれないかな？両手ふさがってて」
『…うん！』
ラッキーイナイレシリーズキャラ
壁山塀吾郎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青井 x他1人 | 作成日時：2020年2月10日 0時
