君は僕の…【野坂悠馬】 (ページ24)

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23.図星ページ24

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悠馬「僕のためにここまで頑張ってくれてありがとうね」

『なんもだよ！盛り上げる的な事言ったしね』

悠馬「うん…感謝してるよ、どれも美味しいね。」

いっぱいあった料理が半分くらいなくなった頃にはお腹はパンパンになっていた。

『私もうお腹いっぱい…笑』

悠馬「うん、僕も結構お腹いっぱいかも」

『よかった！あ、お風呂入れてくるね』

悠馬『え！お風呂？』

『うん！私の家はお風呂は1週間に3回入るようにして、他の日はシャワーにしてるんだー』

悠馬「え、でもいいの？僕入っても」

『何言ってるの笑私が言ったのに。ゆーくん先に入っていいよ。それとも一緒に入る？』

悠馬『えっいや、あー…いや、先に入るね」

『ふふっ一緒に入ってもいいのにな』

慌てるゆーくんが可愛いからついいじりたくなってしまうな。

ゆーくんは顔を手で隠していたが真っ赤になっているのはバレバレだった。

『じゃあ準備してくるから前見てた本でも読んでてよ』

悠馬『…うん』

お風呂は前の日に洗っていたから後はお湯を入れるだけなんだけどね。

お湯を入れるボタンを押してリビングの入口からゆーくんをちらっと見に行くと、言った通り前の本を読んでいた。

リビングにある小さな本棚はお父さんの残した本が多く入っている。

内容は難しいものが多く私にはまだ読める本が少なくてあまり読めていない。

今ゆーくんが読んでいるのは…

『！』

その本は…

『さすがゆーくん、お目が高いね』

悠馬『A…？』

『その本、お父さんがよく読んでた本なんだって』

悠馬「！、そう、だったんだ」

『お父さん頭良くてさ、いりょうっていうのに詳しいんだって。だから私も勉強してお医者さんになりたいの。だからその本も少しずつ読んで言ってるんだよ』

悠馬「…凄いね、Aは」

『なんで？』

本の表紙をなぞりながら彼は少し悲しげな表情になった。

悠馬「凄いね、夢があって」

『夢？…そうだね、夢だ』

悠馬「そんな大層なものないよ…僕には…」

『…ゆーくんあのさ、』

言葉を止めると次の言葉を急かすような視線を送られた。

『夢がないから生きてる意味なんてないんじゃないかって思ってる？』

悠馬「！？」

図星をつかれたのかゆーくんの肩がビクッとなった。

驚いているゆーくんの目の前に行く。

ピシッ

悠馬「いっっ！なんでデコピンするのっ？」

『馬鹿ゆーくん』