君は僕の…【野坂悠馬】 (ページ11)

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10.登校日ページ11

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今日は入学式＆転入初日。

悠馬「緊張しなくていいよ、僕と一緒に学校まで行くんだから」

『で、でも…きちんと自己紹介できるか心配で…』

悠馬「…そうだね。A、ほら」

『？』

手を差し出されたが何をしようとしているのか分からなくて固まってしまった。

見かねたゆーくんは私の腕を引いてゆーくんの手に繋がせた。

悠馬「手、繋いでいこう？」

『！、うん！行くー』

悠馬「…」

『ゆーくんは自分でやっといて照れるよね～』

悠馬「なっ…！」

驚いてそっぽ向いてしまった。

でも手は繋いだままなのがとても可愛い。

悠馬「僕をほっといて他の人のとこに行くの…嫌だから」

『…そんな事しないよ』

悠馬「き、聞こえてたの？」

『ゆーくんは心配症ね笑』

悠馬「むぅ…」

『あ、もうちょっとで学校着くね』

悠馬「近いからね。じゃあ、僕は教室行ってるからAは職員室ね。職員室は二階にあるから。」

『わかってるって！じゃあまた後でね』

悠馬「うん…」

幸運なことに今日は入学式で、3時間授業だ。

朝のSHRの時間に自己紹介して、入学式をする為に体育館に移動する。そして3時間後に帰れる。

正直自己紹介って何喋ればいいかわかんない…

でも昨日の夜電話でゆーくんと自己紹介の練習したんだから頑張らなきゃ！

職員室に入り、担任の女の先生と少し話をしてから2年1組へと向かった。

教室内は騒がしい様子だ。先生が教室に入るとすぐに教室が静かになる。あらかじめ廊下で待っていてと言われたので待っていると入ってきて、と声が聞こえた。

言われたとおりゆっくり教室のドアを開けて、黒板の前に立つと沢山の目が私を見ていた。

先生「はい、では自己紹介してください。」

先生が黒板に私の名前を書く音が聞こえる。

『あ、えっと…私、三日月Aっていいます！こ、これからよろしくお願いします！』

テンパってしまったけど、上手く伝わったようで教室にいる子達から口々によろしくーとか可愛いねー！とか聞こえる。

やった！上手く言えたー！と喜んでいると先生が私の席は窓側の1番後ろだと言った。

端だ〜と思い自分の席を見てみると、

隣の席がゆーくんだった。

『ゆーくん！隣よろしくね！』

悠馬「う、うん。よろしく」

彼は困ったように笑った。

どうしたんだろうと疑問に思いながら彼を見たがこれ以上は先生に不審がられてしまうのですぐに自分の席に着いた。