東京タワー N �� ページ4
**N
「へえ…ここからも見えるんだ東京タワー。
久しぶりに眺めたけど、いいもんだな」
窓から外を見ていたガヤ。
カチャリ、と小さく鳴った音に振り返った。
「いや、何鍵かけてんのニカ」
「なんのこと？かけてないよ」
「………」
お互い真顔で見つめあったあと、揃って吹き出す。
「状況わかってる？向こうにみんないるのに」
クスクス笑うガヤを捕まえベッドに腰を降ろす。
肩を抱き、並んで窓の外を眺めた。
「ガイド引き受けてくれてありがとね。
ううん、会いに来てくれただけで嬉しいよ」
「ん、俺は4人に会いに来たんだけど？
なのにその内の1人にぃ、寝室へー、連れ込まれましたー」
憎たらしく言いながらも回した腕は払わない。
ふざけたようで暖かいその笑顔に、俺の心も暖かくなっていく。
「いい歌だったよ。
きっと伝わるよ、みんなの気持ち。少なくとも俺達には届いたから。
…大丈夫。ニカ」
「ガヤ…」
──本当は不安もあったんだ。
なんでもかんでもただ嬉しい、と喜ぶだけの年でもなくなったから。
それを人には悟られちゃダメだと思うし。
だけどガヤは…俺を見てくれてる。
やっぱりそういうとこ、年上なんだよなあ。
あーもう、惚れ直すわ!
思わずぎゅっと抱き寄せてキスしようとしたら…
「ばーか、だから状況考えろって」
ぱしっと腕を振り払われた。
鍵かけたのも冗談だけではなかったんだけど、やっぱダメか。
うう…寂しい。
「…ふうん。案外大きいんだ」
ガヤが座っているベッドをさらりと撫でた。
「ああ、うん。ジャンケンでさ、俺が勝ったの。
結構快適だよ」
「じゃあ今夜さ…
このベッドに泊まっていこうかな」
「え、、」
「ケントには刺激が強すぎるか…？」
思わず言葉に詰まる俺にガヤは
「冗談」と笑いながら頬にキスしてきた。
ああ…今の俺にはこういうガヤを、冷静に笑い返す余裕が無い…。
黙ったまま見つめているとガヤも笑うのをやめた。
窓の外には、暖かいオレンジの東京タワー。
吸い寄せられるようにキスをする。
今度はガヤもかわしたりせず、うっとりと応えてくれた。
ねえガヤ…唇も暖かくなったよ。
あのオレンジ色の光みたいにね。
「あれ？ニカ、ガヤさん？」
ガチャッ、とドアを揺する音とそれに続く千賀の声に慌てる。
やば。鍵かけといて正解だったわ。
「ごめん、うっかり、、」
また笑いを堪えているガヤから離れ、俺は急いでドアを開けにいった。
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とも(プロフ) - こんにちは！リクエスト大丈夫ですか？ (2017年8月11日 13時) (
レス) id: 6b1b9c2bb0 (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - Kyamさん» ありがとうございます。そう言っていただけるとコソコソ書いた甲斐があります(笑) 本当に7人全員が可愛くて、この子だったらどう動くかしらと勝手に妄想するのが楽しいんですよ。よかったらこれからもコソコソ更新におつきあい下さいませ♪ (2017年8月7日 0時) (レス) id: 7096c68f9a (このIDを非表示/違反報告)
Kyam(プロフ) - キュンと優しさで溢れるもふさんのお話大好きでいつもほっこり癒されています(*´`)こちらこそコソコソ読ませて頂いておりますが笑、これからも更新楽しみにしています！ (2017年8月5日 12時) (レス) id: db906d4599 (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 我ながら随分なこじつけだなーとの自覚はあります(笑) Fさんは本来は感受性豊かなコだと思うし、メンバーはそれを知ってくれてると思うんですよね。ただ「織姫」ワードは自分でも書いてて照れました…今後ともぜひよろしくお願いします♪ (2017年8月4日 12時) (レス) id: 7096c68f9a (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - たまりません♪たいぴの涙をみた宮っちの語りも良いし･･千ちゃんのﾋﾟｭｱさはいつでも癒され･･羨ましいって言うたいぴにｷｭﾝと切なくなりました♪俺の織姫←ひぃぃ･･( ;∀;)って悶えました♪これからも楽しみにしてますっ (2017年8月2日 21時) (レス) id: eaab40e8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふ
| 作成日時：2017年1月8日 0時
