米花町の視える子。【名探偵コナン×呪術廻戦】

２３. ページ25

パシュ、と音が聞こえ彼の両肩辺りから血が吹き出す。その向かい側にはマスクやサングラスで顔を隠した誰かの姿。どうやら撃たれたらしい

犯人はそのまま部屋を飛び出しどこかへと逃げ去る。探偵役のコナン達は当然…




「すげー！本物みてぇじゃん！」

『(第一声がそれって凄いな。米花町の小学生)』



フェイクとはいえ人が死んだのだが。殺人現場に慣れすぎている



「追いかけましょう！」

「ホラ！コナンくんと哀ちゃんとAちゃんも！！」


「……これってミステリーというより」

「ただの鬼ごっこだな…」



コナンと灰原も呆れ半分で子ども達の後を追いかける。撃たれ役だろうけどこの人を放ってもいいのか…と戸惑う瀬川。後ろめたさがありつつもその場を離れた


ーーー

ーー

ー


「くそっ、見失っちまったぜ」

「個室ばっかりだから部屋に入られたら分かりませんね…」



犯人を追ってきたが、列車の個室の中に隠れたのか姿が見当たらない。手当り次第に各部屋を覗いてみるか、近くの人に聞いてみるかで犯人を探し出すしかないと思っていたが…


「君達はこの列車は初めてかい？」

「うん…」

「だったら部屋にいた方がいい。室内のスピーカーから今回の推理クイズが発表されるから」

「…え？」


じゃあ、さっき撃たれたのは…と嫌な予感がして来た道を戻るコナン。それにつられ他の子ども達も追いかける。


「哀ちゃん行くよー……哀ちゃん？」

『？』




個室から出てきた客を見るなり、灰原の表情が強ばる。帽子を目深に被っている為顔はよく見えないが……頬の辺りに火傷の跡、そのうえ全身黒づくめの格好とどこか怪しげな雰囲気を漂わせている

近くにいた瀬川が彼女を呼ぶと、ハッと我に返ったように走り出す。もう一度男性の方へ目をやり、怪しみながらもコナン達の元へ向かった


──そして先程の部屋へ戻ると、そこには蘭、園子、世良が紅茶を飲みながら寛いでいる。てっきり7号車だと思い駆け込んだはずなのだが……世良達は8号車だと言い張った


更に1つ分の号車を歩いてきただけなのに、今度は6号車に居たはずの阿笠博士と出会う。出発してすぐに皆で分け合って食べていた菓子類も置いてあり、ここは間違いなく自分達の部屋……


つまり、走行中に7号車が消えたのだ。

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