米花町の視える子。【名探偵コナン×呪術廻戦】

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この町はイカれてる。


越してきて一番に、瀬川が思った事。



『(なんだろう…全体的に負のオーラが漂ってるし、呪霊だらけだし……何なのよここ。死神でも住み着いてる訳？)』


今朝も、通学がてら低級呪霊を三体ほど祓ってきたばかりである。町の人の会話に耳を傾けても物騒な単語が飛び交っており…強盗、通り魔、殺人、飛び降り志願者、爆弾etc


もう一度言う。この町はイカれてる。


米花町の中でもよく事件が発生すると言われている"帝丹小学校"への転校が決まった時、また普通の暮らしは出来ないのかと瀬川は頭を抱えたそうな。

この瀬川A。世にも珍しい"霊が視える体質"なのである。表向きではそう答えているが……その正体は元々"呪術師"。呪術を扱い数多くの霊を祓ってきた実力者であった

高専時代、謎の事故が原因で殉職。そこから10年の時を経て現世に戻ってきたのだ。何故死んだのか、そして何故生き返ったのか瀬川自身も分かっていない。ただ、2度目の人生を送れるのなら……今度こそ普通の生活をしようと。幸いここは呪術の家系では無いからこそ、人生を謳歌できると



そう……思っていた。




「はい！今日から一緒に勉強することになった瀬川Aさんです、みんな仲良くしてあげてね！」


『……』



子どもって、どう振る舞えば良いんだ？



実は瀬川、前世では小学校に通っていなかったのである。堅苦しい家系で育った彼女は同年代と遊ぶ暇も無く、代わりに勉学も体術も幼い頃から叩き込まれていた。
中には飛んだ思考のクズもいて"女は顔と愛嬌や、勉強なんかせんで男に媚び諂っとけばええ"と歳の近い男子に言われたらしい。無論その数秒後にはそいつの顔面をぶん殴ったが


故に瀬川は、小学生が分からない。子どもって何だ、子どもってどうすれば…と悶々と考えてしまうため普段より口数が少ない


既に2人ほど、怪しげにこちらを見ている。バレるのも時間の問題かもしれない。静かに過ごしたいだけなのに…結局神なんて居なかったと、諦めて天を仰ぐ瀬川であった

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