米花町の視える子。【名探偵コナン×呪術廻戦】

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──某日、米花町のとある交差点。

車が行き交う様子をぼうっと見つめる少女が一人。2つに結んだ栗色の髪が風に揺れた。


「Aどうしたの？」

『…何でもない』


母親に腕を引かれ、再び歩き出す。

この親子は最近この町に越して来たばかりらしく、まだ土地勘に慣れていない。スマホを開き地図を頼りに転校先の小学校を目指した

通学路の確認をしっかり行い目印となる建物を一緒に見つけながら学校へ向かう。

その地図には"帝丹小学校"と書かれていた。



ーーー


ーー


ー


「ごめんなさい遅れてしまって。昨日も来たばかりなのに迷っちゃって…」

「いえいえ！無事に来られて何よりです！」


申し訳なさそうに頭を下げる母親に、そう声をかけた女性。もうじき少女の担任の先生となる小林澄子、彼女もこの学校の卒業生である。



「改めて小林澄子と申します。お話があったように、明日からAさんが入る１年Ｂ組の担任です！」

「初めまして、瀬川です。うちの子を宜しくお願いいたします…ほら、Aも挨拶」

『…瀬川Aです。お願いします』

「あら！敬語も使えてお利口さんですね！」

「えぇ、テレビで覚えたらしくて」


母親によると昨日の校長面談の時もこんな様子だったとか。慣れない環境に放り込まれても緊張する事も泣く事もなく、随分出来た子だと感心したそうな

それと同時に、少し不思議に思えた。少女の雰囲気や表情が何となく大人びている。時折どこか一点を見つめる目も、肝が据わっていて並大抵の小学生とは思えないそう。担当するクラスに似たような子がいるからか、"普通"とはかけ離れた少女だと感じた

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