脱退宣言

脱退宣言 30 ページ31

NM side

「お願いします…ヒョン、グク…」

舞台に上がりたい気持ちは痛いほど分かる。
けど、うん、分かった。という訳にもいかない。とりあえず先程から荒い息をあげるAを他の場所に運ばなくては。

NM「A…とりあえず空き部屋に寝れるとこ作って貰うから移動しよ。」

《ねっ？》と問うが首を縦に振らないA。

HS「朝薬は飲んだの？もうすぐ効いてくんるじゃない？」

ホソガも加わりAの顔を覗きこむ。

「風邪薬は昨日の夜飲んでから飲めてない…他にも飲まなきゃいけない薬あって…2つとも飲むと副作用で朝起きれられないって思って…」

JK「じゃあ、薬飲もうよ？朝は何か食べれた？」

ジョングギがAの背中をさすりながら問う。

「食べてない…昨日の昼のたこ焼きからスポドリと水だけ…」

その言葉にジミナとテヒョンアが《ゼリーか何か貰ってくる！》と楽屋をでる。と同時に楽屋に戻ってくるジンヒョンとユンギヒョン。

YG「隣の部屋、寝れる様にしもらったから運ぼう。」

JN「A〜、ヒョンの背中乗って。あっちで薬飲んで寝ようね〜。」

Aは2人のヒョンの言うことは比較的素直に聞く。2人の登場に一安心する。が…

「いやだっ、、飲まない、、」

Aに思わぬ反抗に驚く。

「今別の薬の副作用でめちゃくちゃ眠いんだ…これで風邪薬なんて飲んだら眠気でやってられない…」

《それに…》とAは続ける。

「俺が寝てる間にヒョン達、大事な事決めちゃうんでしょ？今日は俺が出れないって公式に出すんでしょ？」

痛いとこをつく。けど今の状態のAとまともに話せるとも思わない。

TH「ゼリー貰ってきたよ！他にもフルーツとか持ってきた！」

テヒョンアとジミナが楽屋へと帰ってくる。2人の手に大量の食べ物とスポドリがある。2人が帰ってきたと同時にジョングギが立ち上がる。

JK「ヒョン、ヨーグルトってありますか？」

TH「えっ？うん！あるよ。Aヨーグルト好きだから持ってきた！」

よく見えないがヨーグルトを開けてフルーツも混ぜているようだ。

JK「はい、A。あーん。」

ジョングギがAの口元にスプーンを持っていく。

JK「ほらっ、冷たくて美味しいよ？Aの好きなフルーツもいっぱい入れたし。」

その言葉にAも口を開く。Aがヨーグルを口に入れスプーンが口元から離れると素早い動きでジョングギがAの口元を抑える。そして静かに言う。

JK「飲んで。吐き出さないで。」

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