脱退宣言

脱退宣言 39 ページ40

JN side

『乾杯ー！！！！』

ライブも終わり今はスタッフさんも合わせ打ち上げ中。メンバー8人でスタッフさんに感謝の言葉を伝えに机を回る。その間もAにはマンネラインの誰かがくっついている。《辞めたくない》とAの口から聞けたことによって僕とユンギが仕掛けた戦いは僕らに軍杯が上がった。とはいえ、まだ心配なんだろう。けど、Aの本音が聞けたことによって明日からの話し合いはいい方向へ向かうだろう僕は思ってる。

NM「じゃあ、改めてお疲れ様でした、乾杯！」

《乾杯〜！》と挨拶回りも終わり8人で机を囲む。
机の上に広がる料理をみんなで食べる。あの国で食べた料理が美味しかった。とかあそこの会場は初めてだったけどすごく良かった。とかいつもと同じメンバー8人での会話。

「あのっ、ヒョン、グク…」

不意にAが口を開く。
みんなの視線がAへと向く。

「今日は本当にありがとう。すごく嬉しかったです。」

と照れくさそうに笑うAに僕達もついにやけてしまう。

JK「Aちゃん、嬉しくて泣いちゃったもんね〜」

JM「最後の曲無事歌えるか心配したんだからね〜！」

2人がAを揶揄う。実際あの後Aを落ち着かせるのは大変だった。《歌える？》って聞いたら《ぅだぇまず！》とすごい勢いで答えるものだから笑ってしまった。

「いや！“FOR YOU”はずるい！俺あの曲大好きだもん！」

HS「知ってるよ〜！だから選んだんだから！」

NM「“DNA”とかもいいねって言ってたんだけど俺達が急に本気モードで踊り出したら何事？ってなるだろうなっておもって辞めたんだ。」

YG「アンコールで本気モードの“DNA”はやばい。」

TH「ジンヒョン歳だから動けなくなっちゃうよ。」

JN「やー！テヒョンイどういう意味だよ！？」

8人で笑う。これからもこのなんて事ない日常が続けばいい。そう願わずにいられない。

その後も飲んで食べてみんなで笑って、ジョングガは相変わらずAにべったりで、トイレにもついて行くもんだからAも苦笑い。けど満更でもなさそう。双子マンネが仲良しでヒョンは嬉しいよ。すると急にAのスマホが鳴る。

「んっ？オンマだ。ちょっと出てくるね。」

Aママからなら仕方ない。と僕達メンバーもAの背中を見送る。この時これが俺達が見るAの最後の姿なんて思いもしなかった。

「もしもし、母さん。ありがとう、今お店出たよ。誰にも気づかれてない。嫌な役回りさせてごめんね。」

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