3話 ページ5
定例会はベルリーの中でもいちばん高いビルの会議室で行われる。エレベーターでのチーノは上を見上げていて少し落ち着かない様子であった。
『どうもー…』
恐る恐る会議室の重いドアを開ける。真ん中には大きな丸テーブルがあり、周りにはイスが囲むように置かれている。
??「お、来た」
??「ちっす」
私の視界に太陽の光をたくさん浴びた金髪が目に入った。
『コネシマ、ゾム』
kn「久しぶりやん、忙しかったん？」
『少しお仕事立て込んでたかも』
kn「この時期は毎年そうか…」
会議室には北部地域のコネシマとゾムが先に到着していた。2人ともこの季節にしては少し涼し気な格好をしていた。
kn「まぁ落ち着いたらキールに来てな」
コネシマの住むキールタウンはエッダ地方で唯一海に面している町である。一年中温暖な気候で人々も温かい性格をしている。
『キールの海は大好き』
そう言うとコネシマは嬉しそうに「おう」と返事をした。
zm「ハノータウンにも来てくれるよな」
ゾムはシャオロンに肩を組みながら話に混ざってきた。
sha「このメンバーだけで久しぶりに集まるのもアリやな」
シャオロンが言うこのメンバーというのは、トレーナーズスクールの同期のゾム、コネシマ、シャオロン、私の4人のことである。
私にとってこの3人はベルリーで共に修行してきた大切な仲間だ。こうやって昔のように話せるのも心が明るくなるなぁ…。
??「Aさん」
私たちは雑談をしながら他のメンバーの到着を待っていると、東部地域のショッピがやってきた。
『ショッピくん！』
kn「ショッピくんやないかい」
shp「ご無沙汰です。コネシマさんもいたんすね」
kn「なんやねんついでみたいに」
ショッピくんは私の宝飾店の鉱物を採掘してくれるとても大事な仕事のパートナー。彼がいないとやっていけないくらいに…。
ショッピくんの他にもロボロやトントンも到着したようだった。あまり2人とは喋ったことがない。どうもそのクールな雰囲気が壁を作っているような気がしたのだ。
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作者名：ハリヤマ | 作成日時：2019年10月17日 19時
