Junction 1 (ページ10)

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別人ページ10

いつもの明るいナミさんとは全く別人の誰かを見ているようだ。

大きな雷が鳴ってからもうずいぶん経つのにナミさんはまだ

元に戻れずにいるように見える。

ＣＬＯＳＥのプレートをかけてしまったから、もうカフェには

俺とナミさんの二人きり。

少しだけど雨も弱くなったから

店を閉めるには惜しいような気もするけど

ナミさんはこんな姿を人に見られたくないだろうな。

ナミさんの携帯が鳴って3番目の娘、ハナちゃんが迎えに来てほしいって・・・

『うん、わかった。待ってて～』

ナミさんの声は少し元気になってる。よかった…。

『一緒に乗ってく？送るよ、まだ降ってるし…』

ナミさんの車はＳＵＶ車だった。

女性だから、もっとかわいい車かと…勝手に想像してた。

運転する姿がかっこいい。

じっと見てると…

『何？なんか恥ずかしいんだけど…』いつものナミさんだ。

先にハナちゃんを迎えに行って、俺を家まで送ってくれた。