moonlight2 (ページ15)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,260 hit

15 ページ15

とりあえず横になってもらって
ミーティングルームに戻ってみると
センター長の座っていたところには
お酒の空き瓶は一つもなく
水のペットボトルがたくさんあった

気づかなかった...

もう...一言でも言ってくれれば～
まぁ言われたとてなにもできなかったかな？
センター長だって
大きいイベントをやり遂げたかっただろうし
どうせ止めたって休んでくれなかっただろうな
まだよくわからないけど
たぶんそういう人なんじゃないかと思う

一通り片付けてから
センター長の様子を見に行った

息してるよね？
大丈夫だよね？

そぉ～っと近づいて息してるか確認

さっきまでのつらそうな息づかいから
静かな寝息に変わってる
よかった...寝れてるなら大丈夫か！

タオルを触るとぬるくなってしまっていたから
冷たいのと取り替えた

「ん？」

あー！しまった

センター長が目を覚まして体を起こした

『ごめんなさい起こしちゃいましたね』
「あ～ごめん俺どれくらい寝てた？」

『2時間．‥‥くらい？ですかね』
「そっか...その間は何を？
もしかしてずっと見てた...とか？」

『まさかぁ～ミーティングルームを片付けてました』
「そっか...1人で頑張らせてごめん」

『まったく...倒れるまで我慢するなんて...』
「1人になったら倒れる予定だったのに..」

『かっこつけすぎですって』

センター長の肩を叩くと恥ずかしそうに少し笑った
手に触れた体はさっきほど熱くない！熱が下がったかな？

『体調はどうですか？』
「うん...さっきよりはいい」

『よかった～お水飲みます？』

ペットボトルを手渡すと
センター長はごくごくと水を飲んだ

「なに？どした？」
『え？』
「ずっと俺のこと見てる」

見てました？見てましたよ？

いや、見るでしょう？

具合悪い人の様子って気になるでしょうよ？

『大丈夫かな～と思って』
「そっか...もう大丈夫だからAさんも休んで」

『はい...センター長もしっかり寝てくださいね』
「うん」

『じゃあ..おやすみなさい』

部屋を出ようとすると
「Aさん」

センター長が呼び止めた

『はい？』
「ありがとう...Aさんがいてくれてよかった」

え？なに？
なんだか血流が一気に...顔がかぁーっとする

なんだ？これ？

『は...早く良くなってくださいねっ！』

慌てて返事する私に
センター長は微笑みながら親指を立てた